ルノー/カングー

新型もカングーらしさ健在(3ページ目)

おそらくルノーも想像以上のヒット作になった初代カングーが、99年の欧州デビュー、02年の日本上陸以来のフルモデルチェンジを遂げた。2代目もカングーらしさは不変だ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

引越できそう

荷室
カングーの魅力である「四角く、立体的な」ラゲッジは健在。後席を倒せばフラットになり、助手席も倒すことができる。天地に高い荷室を上下分割して使えるトノボードは、耐荷重50kgと実用的だ
まず荷室で気が付くのが、ボディサイズの恩恵、とくに幅と高さ方向のスペースアップが顕著だ。初代にあった、航空機の荷物置き場のような両サイド上の収納スペースは、カーテンエアバックの採用のため廃止されてしまった。釣り竿などを入れるのに便利だったのにという趣味人もいそうだが、安全性向上のためだから歓迎したい。長尺物の積載は、後席だけでなく、助手席も座面が前にスライド、背もたれが倒れる形でフラットにできるから、最長で2.5mまで対応。上手く積めばロングボードもイケアの人気商品の棚も積めるそうだ。背が高くなったので、ルーフラックや荷物の積み降ろしは大変そうだが、ルーフレールもオプションで用意するから、現状のラゲッジでももの足りないという荷物持ちにも対応する。

極上のシートは健在

シート
ルノーのシートは元々定評があるが、個人的には初代カングーのフロントシートから強い感銘を受けた。新型も座り心地は最上で、見た目は失礼ながら平凡なのに、どうしてこんなに座り心地がよいのか感嘆させられる
リヤシートは3人平等の横幅を持つため、横方向に小ささを感じさせるが、大人でも十分に実用になるもので、スライド&リクライニングはしないのに自然で快適な着座姿勢を得られている。気になったのは、コツが必要でやや重いスライドドア。車内から閉める際には子どもでも問題ないだろうが、車外から開ける際には慣れが必要だ。

2代目カングーは大人4人でドライブしても、大人2人+子ども2人で毎日使っても満足度が高いのは当然で、そこから先どうやって使い倒すのかという楽しさが他にはない特徴。超高級車よりも使い手のセンスが問われる、ポジティブな意味で楽しいカングー。大型化したがカングーらしさ不変で、正常進化らしいモデルチェンジは多くのユーザーに好評を持って受け入れられるのではいか。

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