カングーらしさは不変

インテリア
初代よりも整理され、上質になったルノーらしいインパネだが、カングーらしく気軽に付き合える雰囲気は健在。前席の頭上には先代同様にオーバーヘッドコンソールが備わる

走り出すとすぐにボディの大型化を感じさせる。しかし、超大型のフロントとサイドのガラスが見渡すような視界をもたらしてくれる。なんだか、ロマンスカーの先頭車両に陣取った気分だ。初代よりも気軽に路地に入れる気軽さは影を潜めたが、運転のしやすさは大きく損なわれていない。

1.6Lと4ATの組み合わせは、105ps/15.1kg-mと平凡な数値だが、欧州車の小排気量らしく実用に徹するエンジンで、粘りのある走りにつながるから、街中で普通に走るぶんにはまったくモアパワーを感じさせない。4速ATは、4速という物理的なギア数の限界はあるが、熟成の極みを感じさせるもので、Dレンジに入れっぱなしでも実用上不足はあまりなかった。一方で高速道路では、Dレンジのままだと登り坂で流れから置いて行かれてしまうシーンもある。ただし、マニュアルモードで3速に落としてあげれば、失速を十分補ってくれる。高速や山道では積極的にマニュアルモードを使って走りたいところだ。

高速道路に対応

収納
車内の両サイド上にあった収納は、後席頭上に3分割されて配置されるのみ。とはいえ、元々広い車内だけに積載性に不満は出にくいハズ
乗り心地は上々だ。リヤサスは形式的にはもの足りない感じのするシンプルなトーションバーだが、空荷で走っても跳ねることはなく、高速コーナーでも粘り腰で魅せてくれる。さらにワイドトレッド化により、とくに高速走行時に安定性がかなり高まった。初代はアクアラインの海上を走っていると、「横風に煽られて半車線くらいふらつくのでは」と常に修正舵を当てているようなシーンもあったが、物理的な背の高さとボディフォルムから逃れられないにしても、直進性は着実に向上しているから、これならもっと積極的にロングドライブに出かけられるはずだ。

さらに、走りの面で特筆すべきなのがブレーキ。十分な制動力とフィーリングは、ミニバン離れをしている。耐フェード性はポルシェに匹敵するという凄まじさ。フル乗車や荷物満載時ではどうなるか不明だが、リヤもディスクにアップデートされたから、ブレーキの信頼性も高まっていると見て間違いないだろう。

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