TOYOTA(トヨタ)/トヨタの車種情報・試乗レビュー

アルファード&ヴェルファイア~その1~(2ページ目)

国産最大級の大きさを誇る新型アルファード、新生ヴェルファイア。異なるデザインを与えて、ヴォクシー&ノアのようにトヨタ内でのライバル争いを展開するだろう。新型も王者たる実力の持ち主か?

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

質感アップを感じさせる

インパネ
インパネ中央部分はT字の造形。斬新すぎず、飽きることもない巧みなデザインだ。金属調のリングで囲まれたオプティトロンメーターは視認性、質感ともに日本車ではトップクラスだろう
エアコン、ナビ&オーディオ関係のスイッチが横にズラリと並ぶ。スイッチ類はやや多めで、もう少し整理されて欲しい気もするが、日本語表示中心なので迷わず使える。インターフェイス面では大きな欠点を感じられなかった。エスティマではもの足りなかった質感も問題なく、金属分子を真空中で付着させる手法を使った金属加飾も新鮮な印象を演出。インパネまわりに関しては、新しいトヨタ流の高級車像を提案できていると思う。

天井に配された間接照明や足元照明は日中の試乗のため、それほど効果を実感できなかったが、夜間のムードは格別なはず。オーナーの満足度を高める工夫が随所にある。

シートも大型化

1列目シート
1列目への乗降も低床化で楽になった。170cmのレポーターであればアシストグリップをつかまなくても乗降できる。前席のサイズは先代とほとんど変わっていないそう。「350G」、「350S Gパッケージ」などには助手席パワーオットマンが備わる
シートでの注目は、アレンジを最小限に抑えて、「座る」ことを重視した点だ。回転対座などほとんど使わないアレンジをやめたのは大いに歓迎したい。1列目はあまり変わっていないが、2と3列目はシートの背もたれを大きくして、肩まで収まるようになっている。とくに2列目は胴長のレポーターでも余裕で肩までサポートするし、どのタイプのシートでも変わらなかった。2列目にはファーストクラス並の「エグゼクティブシート」、2人掛けの「リラックスキャプテンシート」、3人掛けの「6:4分割チップアップシート」が用意される。個人的には「リラックスキャプテンシート」が価格バランス、使い勝手も含めてベストだと思えた。座り心地は十分に快適だし、800mmのロングスライド、横スライドも可能で、3列目の乗降性もいい。

目玉の「リラックスキャプテンシート」の座り心地はまさに夢心地で、こんなシートに乗っていたらエコノミークラスに乗れなくなるなと感じ入った。ドライバーは座りたくても座れないから、もし子どもがふんぞり返っていたら腹が立つかも!? 役員車やハイヤーなどVIP向けには最適だし、親孝行したい人にもピッタリだ。クルマではもっとも快適に眠れるシートかもしれない。欠点は、3列目の乗降がウォークスルーを使うためやや制限されるのと、スライドやリクライニングなどの電動ボタンの位置が低くて、慣れないうちはボタンを探す点。でも、大切なゲストを迎えるのは確かに最上のおもてなしだ。

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