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「マークXジオ」とはどんなクルマなのか?(3ページ目)

マークXに加わったジオは、FFレイアウトに3列シートを載せた新しいコンセプトを謳う。セダンでありミニバンでもあり、ワゴンにもなりえる。子離れ層の支持を得られるか興味深い。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

走りは想像以上に硬派

天井
天井にあるイルミネーションは、マークXと同様。G-BOOK mxに対応するHDDナビやインテリジェントパーキングアシスト、ヒルスタートアシストコントロールなど装備は充実。音が自慢のオーディオも魅力的に感じた
エンジンは、163ps/22.6kg-mの2.4Lと280ps/35.1kg-mの3.5Lの2本立て。今回試乗したのは2WDしかかない「350G」と「240G」。後者は2WD、4WDとも乗ることができた。「G」は、4WDこそ16インチになるが、ほかは18インチのタイヤを履くスポーティな味付けだ。舗装の状態がよければ引き締まった乗り味を楽しめ、ハンドリングも本格スポーティカーのような手応えを楽しめる。一転、試乗会場だった軽井沢の別荘街に足を踏み入れると、大小さまざまな凹凸のある路面から少なからない突き上げを感じる。ターゲットの大人にはキツイのでは? と思えるほどの硬さだが、16インチの4WDだとそれほど気にならなかった。

パワーに関しては2.4Lで満点解答と思えた。4人の大人を乗せても不満は感じさせないはずだ。3.5Lはエスティマ、ヴァンガードなどでも十分に体感してきたが、必要十分以上。とにかく速いの一言。

難しい評価

シート
3列目は身長150cm程度までが適正サイズだろう。2列目はダブルフォールディングするが、あえてカラクリ箱のようなアレンジは用意せず、「座る」ことを優先させている。個人的には賛同したい思想だ
見ても乗っても評価が難しいクルマだ。マークXを謳うがFRではない。ハンドリングはFFそのものだが、ワインディングでも楽しめる仕上がりを見せる。3列目は何度説明を受けても、座ろうとするとやはり必要あるの? という想いが浮かぶスペースだ。顔つきは独得で好みは分かれそうだが、サイドビュー、リヤビューは悪くない。

ライバルは3列目のあるオデッセイなどのミニバンになりそうだ。しかし、3列シートという共通項こそあるものの、コンセプトはかなり異なるため単純比較は意味をなさない。欧州製のセダンやステーションワゴンなど、輸入車からの乗り換えを促すのも狙いだろうが、マークXジオの理念を理解させて財布の紐を開かせるのは、そう楽な仕事ではないだろうと思われた。クルマの出来としては十分以上に高いと思われたが、売れる売れないは別の話だろう。

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