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エルグランドvsアルファードを事情通2人が斬る 頂点ミニバン2車のパワーを検証

自動車事情通2人が語るエルグランドとアルファードの第2弾。今回はスタイルと動力性能の違いを検証。鋭い突っ込みのO君と理屈っぽいK氏の掛け合いで、両車の違いが浮かび上がってくる。

執筆者:川島 茂夫


O君:::対談の反響は、まずまずの反響でしたね。長い割には内容が少ないという感じもしたんですが、対談じゃ仕方ないですね。

K氏:::うーん、そうね。反響の中で、けっこう気になったのが、スタイルについてもっと突っ込んで語って欲しいというのがあったんだが、これは困ったな。

O君:::Kさんって、記事には書かないけど、個人的に話すと凄く語るじゃないですか。

K氏:::あくまでも、個人的な話でしょうが。クルマ選びではデザインは購入の意欲を最も刺激する部分で、欠かせない要件だが、何しろ「美は見る者の目に宿る」だからな。わたしの趣味を押しつけてもしょうがない。

O君:::でも、エルグランドとアルファードを比較するのにスタイルを避けるのは、ちょっと卑怯な感じもするけど。

K氏:::また、「評論家失格」ってか。強いて言うならば、個人的にはどちらも気に入っているよ。

O君:::玉虫色で、良い人ぶっちゃって。もっとはっきり言って下さいよ。

K氏:::この2車のスタイルは、原点が対照的なのである。

O君:::突然、先生口調ですが、その心は?

K氏:::分かりやすいほうでアルファードから話を始めるけど。アルファードって頭でっかちな感じがしないかな。

O君:::そういえば、ルーフの幅が広いですね。前から見ると、真四角な感じですものね。

K氏:::広さを優先すれば、当然そういったパッケージングになる。

O君:::貨物車じゃないんだから、天井の幅を広くしてもあまり効果がないような気もしますけど。

K氏:::デッドスペースというわけか。まったくそのとおりだが、その部分を絞ると天井やサイドウインドウ、あるいは側面の圧迫感が強くなる。視覚的な要素はキャビンの寛ぎを考える時に重要だろう。

O君:::アルファードはキャビンコンフォートから見た合理的なスタイルというわけですね。

K氏:::合理性だけ突き詰めると外観が貨客兼用車とかバスみたいに見えちゃうから、フロントグリル周り、ウインドウやランプのグラフィックには相当気を使っているね。

O君:::そうすると、エルグランドは合理性が低いわけですか。

K氏:::そりゃ短絡的過ぎる。エルグランドの室内は狭いかい。

O君:::全然。これで文句があったら、ほとんどのミニバンは狭苦しいってことになっちゃう。とにかく広さが最優先、って人は違うだろうけど、ボクは最上級1BOX型ミニバンらしい室内だと思いますよ。

K氏:::エルグランドの場合は、必要以上の広さよりも見た目の個性や近未来的な印象を与えるような、あるいは貨物車との差別性を明確とするようにデザインを頑張った。

O君:::そういうところって、インパネ周りにも現れていますよね。どっちかというと、外観の違いよりも大きいと思うんですが。ワインドスクリーンっていうか、シネラマディスプレイというか、エルグランドのメーターパネル周りって、凄く斬新な感じ。パソコンが当たり前になった時代の未来感っていうのかな。

K氏:::うーん、メーターパネル周りだけが突出しちゃってるのは少し気になるが、何かを訴えたいのは感じるな。比べるとアルファードって、保守的だよね。手慣れた感じで、馴染みやすいけど、前向きとは言い難いな。

O君:::エルグランドのデザインは演出過多。アルファードは味気ない。

K氏:::身も蓋もない言い方をすれば、そんな感じかな。

O君:::あ~あ、そんな言い方をするとエルグランドとアルファードの両方のファンの方からおしかりのメールが来るんだろうな。

K氏:::そりゃ、表現がネガティブだからだよ。エルグランドは感性を、アルファードは理性を尊んだデザインというわけ。
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