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フェラーリを感じるイタリアの旅(3ページ目)

熱狂的なフェラーリファン=「ティフォシ」の大声援で盛り上がるF1イタリアGP。レースファンなら一度は訪れたいイタリアをガイドが旅行。第1回はF1イタリアグランプリの観戦レポートをお届けします。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

F1ビレッジはグッズショップがいっぱい

F1ビレッジの入口
サーキット内に入場して、まず足を運んだのが「F1ビレッジ」と呼ばれるイベントブースエリアである。日本と違いほとんどのブースがいわゆる公式グッズショップで、スポンサーブースもマシンの展示や公式グッズの販売が行われるのみで、プレゼンテーションやゲームなどショー的な要素はほとんどない。

しかし、グッズショップは本当に大盛況で、フェラーリグッズをはじめF1グッズの販売ブースは黒山の人だかりである。イタリアのファンたちはバッグなど持たず、ポケットにマネークリップに挟んだユーロ札数枚とクレジットカードを入れ、実にカジュアルな格好で来場する。そしてグッズショップでこの日に被る新しい帽子やウェアを次々に購入していくのだ。イタリア人たちは非常にマナーが良く、押しあったり割り込んだりもせず、非常にスマートである。グッズショップではクレジットカードの使用が可能だ。
キャップやTシャツなど身に付けるものはもちろん、フラッグやお土産も購入していくティフォシたち。

自由席はかなりオトクなチョイス!?

日本からのF1観戦ツアーなどには基本的に主要スタンドの指定席がついているパターンがほとんどだが、個人的には自由席での観戦がオススメだ。というのもモンツァは入場料だけで観戦できるエリアが多い。もちろんピット作業が見れるホームストレート、最初のシケインであるプレマバリアンテ、アスカリシケイン、パラボリカの手前などのオーバーテイクシーンが見られるエリアはスタンド指定席だが、走行を楽しむだけなら自由席で充分に楽しめる。今年の決勝日の当日券は70ユーロ(9800円)で販売されていた。スタンド席はそこから価格がバーンと跳ね上がるので何を楽しむかで席を選んだほうがよい。
アスカリシケインからパラボリカへと向かうストレートの両サイドも自由席エリア。パラボリカのイン側も自由席だ。

常にティフォシであふれかえるイメージのイタリアGPであるが、実は観客の数は10万人以下とサーキットの規模に見合ったもので、日本GPのようにファンでどこもかしこもごったがえするといったことはほとんどない。チケットも当日券が簡単にクレジットカードで買えるし、自由席エリアは常に座るところを見つけることができるので安心だ。(シューマッハ復帰が決まっていれば状況は変わっていたかもしれないが・・・)
日本GPと違い、自由席チケットでピットのすぐ裏側やパドックの入口まで接近できる。ドライバーや関係者に遭遇する確率は日本GP以上に高いかもしれない。

パニーニを食べ、ビールを飲み、テンションをあげる

コースの外周路などを歩いていると非常にシンプルなことに驚かされる。観客の満足度向上のために、様々な企画を用意して盛り上がる日本GPとは大きく異なり、あれやこれやはない。観客の胃袋を満たすフードショップには多数のサンドウィッチやイタリア特有のパニーニが山積みされていて、F1ファンたちはビールと共にこれらを食べ空腹を満たす。
大きなフォカッチャでハムを挟んだサンドイッチは非常に美味しかった。食事にもなるし、ビールにもよく合うのでオススメだ。またイタリアらしく「カッフェ(エスプレッソ)」の販売も行われている。
揚げ物なども売られているが、基本的にはサンドウィッチなどの簡単な食事とアルコール類を売っている店ばかりで、パスタやピザなどは存在しない。それでもみんな笑顔でパニーニを食べて、ビールを飲んで、あちこち歩き回っている。何ともシンプルなのだが、これだけでも満足できてしまうから不思議である。

ランチタイムが終わり、ビールやワインなどを吸収したティフォシ達のアクションが徐々に大きくなっていくのにはちょっと笑ってしまった。

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