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今年はドラマとバトルが満載のスーパー耐久

市販車ベースのレーシングカーで戦う耐久レース『スーパー耐久』の前半戦を振り返ります。最後まで目が離せないトップ争いや有力チームに突如降りかかるトラブルなど、今年は面白いレースが多い!

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

今年のスーパー耐久はなかなか面白いゾ!

日本で唯一の耐久レースシリーズ『スーパー耐久シリーズ』が大いに盛り上がっています。今年はランサー・エボリューションX(通称エボテン)の登場やBMW Z4同士の激しいトップ争いなど様々な要素が絡み合って、内容盛りだくさんで中身の濃いシーズンが展開されているのです。

今回は「十勝24時間レース」を含むこれまでの2008年シーズンの前半4戦を振り返りながら、残りのレースのプレビューもお届けしていきましょう!
開幕戦の舞台となった鈴鹿サーキット。今年は開幕から毎戦、最後まで目が離せないバトルが続いている。今年はサーキットでの生観戦が本当にオススメだ。
【写真提供:MOBILITYLAND】

ST1クラスはBMW Z4 Mクーペが席巻!

2008年のスーパー耐久の主役はやはりこの車、マレーシア資本のチームが昨年から持ち込んでいる「BMW Z4Mクーペ」。今年は2台体制を敷き、どちらもマレーシアの石油会社「ペトロマス」をメインスポンサーに付け、名門ガレージのシフトにメンテナンスを任せている。

ドライバーはマレーシア人のファリーク・ハイルマンに加えて、谷口信輝、片岡龍也、柳田真孝などの日本のトップドライバーがステアリングを握る。とにかく、スピードでも華やかさでも他を全く寄せ付けないのが今年の「BMW Z4Mクーペ」である。
鈴鹿を快走するBMW Z4Mクーペ 50号車
【写真:辻野ヒロシ】
昨年、あれだけの速さを見せながらも未勝利に終わったことが本当に信じられない。「速いけど勝てないZ4」という汚名を背負ってしまった昨年とは一転。今年のBMW Z4Mクーペはスピードをキープしたまま安定感と信頼性を獲得し、目覚ましい進化を遂げている。

開幕戦の鈴鹿で28号車が堂々の優勝を飾ると、その後の仙台ハイランドでは初となる1-2フィニッシュを果たし、以降3戦連続の1-2フィニッシュを記録し、シリーズを席巻中だ。それも富士4時間と十勝24時間という長時間レースをテールトゥノーズのバトルでフィニッシュするというオマケ付きで、信頼性の高さが確証された今、Z4をキャッチできる車は存在しない。
BMW Z4を駆るメンバー(鈴鹿ラウンド)。左からジョハン・アズミ、吉田広樹、片岡龍也、ファリーク・ハイルマン、柳田真孝。
【写真:辻野ヒロシ】
対抗すべきは昨年のチャンピオンマシンであるフェアレディZなのだが、今年はもうZ4についていくことは難しそうだ。今後、ST1クラスには第5戦岡山ラウンドで日本のスーパー耐久用に制作された現行型ポルシェ(997)のGT3がデビューする。997ポルシェのポテンシャルが気になるところだが、あとは日産GT-Rの年内登場を望みたいところだ。

【ST1クラス】ランキングトップ5(2008年第4戦終了時点)
1. #28 PETRONAS SYNTIUM TEAM(アズミ組)83ポイント
2. #50 PETRONAS SYNTIUM TEAM(ハイルマン組)70ポイント
3. #1 ENDLESS SPORT(青木組)56ポイント
4. #360 Kosei RP with TEAM MASAOKI(長嶋組)48ポイント
5. #10 TEAM TETSUYA (田中組)22ポイント

次のページではST2クラスの前半戦を振り返ります。
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