鈴鹿8耐でお馴染みのル・マン式スタート
最も変わり種のスタートと言えるのが2輪の耐久レースで採用されている【ル・マン式スタート】です。コースの反対側からライダーが走ってマシンに駆け寄り、エンジンを始動させてスタートする方式です。伝統の鈴鹿8時間耐久ロードレースではこの【ル・マン式スタート】が採用されています。ル・マン式スタート【写真:藤井大介(goodspeed)】 |
2007年の鈴鹿8時間耐久ロードレースのスタート 【写真提供:MOBILITYLAND】 |
フォーメーションラップはとても重要な1周
セーフティーカーに先導され1周のパレードラップを行う。 【写真:辻野ヒロシ】 |
フォーメーションラップ中にマシンを蛇行させて走るシーンを見たことがあるかと思いますが、決して前のマシンをあおってプレッシャーを与えているわけではありません。ドライバーはマシンをあえて蛇行運転することでタイヤを摩擦させ、タイヤを発熱させているのです。これはタイヤをレースに最適な状態にする重要な作業で、これが充分でないとタイヤが充分にグリップせず(路面を捉えず)にコースアウト等の要因となります。この一連の作業は「熱入れ」と呼ばれます。
4輪と2輪では若干名称やレギュレーション(ルール)が異なるので注意が必要 【写真:辻野ヒロシ】 |
4輪では【フォーメーションラップ】と呼びますが、2輪では【ウォームアップラップ】と名称が異なります。4輪の【フォーメーションラップ】ではその名の通りフォーメーション(隊列)を組んでの走行であるため、前のマシンを(原則として)抜くことはできません。しかし、2輪の【ウォームアップラップ】の場合はスターティンググリッドに戻ってくる間に何度でも前のマシンを抜くことができ、自分のペースで走行することが可能です。
次のページからはスタート時によく使われる専門用語をまとめてご紹介します。