モータースポーツ/SUPER GTについて

大激戦!SUPER GT 2006 総集編(8ページ目)

日本で最も人気の高いモータースポーツ『SUPER GT』の2006年シーズンの闘いを振り返る。各レースのダイジェストの他、SUPER GTの魅力を総集編という形でお届けしよう。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

夏休みの菅生で見られたビッグバトル!

第5戦の舞台、菅生には大勢の観客が詰めかけ、興奮のバトルが展開された。
SUPER GT第5戦の舞台は宮城県にあるスポーツランド菅生だ。美しい森の中に作られたアップダウンの激しいコースはコース幅が狭くツイスティなため、毎回迫力ある接近戦が見られるので面白い。

今回は夏休みが始まったばかりとあってスタンドには数多くの子供達の姿が見られた。

雨の中、ZENTセルモSCが今季2度目のポール獲得!

第5戦の舞台、菅生には大勢の観客が詰めかけ、興奮のバトルが展開された。
(写真提供:SUPER GT.net)
セパンではいい所がなかったレクサスSC430だが、雨の中行われたSUPER LAP予選ではZENTセルモSCの立川祐路が見事なアタックを決め、PPを奪取。レクサスはすでに2勝しているが、チャンピオンチームのZENTセルモSCはまだ未勝利、是が非でも優勝を狙う同チームのテンションは高かった。

日曜日の決勝レースは曇り空の中、全車スリックタイヤを履いてスタート。好スタートを見せたZENTセルモSC(立川/高木)がレースをリードしていく。しかし、2番手のEPSON NSX(デュバル/武藤)がZENTセルモSCに肉薄するも、ZENTセルモSCはストレートの速さを生かし抜くチャンスを与えない。

XANAVI NISMO Zは日本一速い男、本山哲と昨年まではNSXをドライブしてきた松田次生が組む。
(写真提供:SUPER GT.net)
そんな中、順位を上げてきたのはXANAVI NISMO Zの松田次生である。34周目にEPSON NSX(デュバル/武藤)がGT300のマシンと接触を喫すると、その隙をついてXANAVI NISMO Zが2番手に浮上する。

予定通りのピットインを終えて、トップを走るZENTセルモSCは立川に交替、そしてXANAVI NISMO Zは本山にチェンジする。作業時間の短かったXANAVI NISMO Zがピットアウト時にトップに浮上、直後にZENTセルモSCが続く。そして、ここから日本を代表するGTドライバー同士の息詰まる接近戦がファイナルラップまで繰り広げられることになった。

接近戦を制したのはZENTセルモSC(立川/高木)!

テールトゥノーズのドッグファイトを展開するXANAVI NISMO Zの本山哲とZENTセルモSCの立川祐路。
(写真提供:SUPER GT.net)
接近したり離れたり、GT300のマシンを巧みにかわしながら展開された本山と立川のバトルを観客は息を呑んで見つめていた。

72周目、先行したXANAVI NISMO Zの本山哲がGT300のマシンに引っかかった隙を突いて、ZENTセルモSCの立川祐路が一気に加速しトップ浮上。そのまま立川はリードを広げて優勝を飾った。

今季初優勝を飾り、テレビのインタビューに答える高木と立川。
昨年のチャンピオンチームがようやく優勝を飾った。ブッチギリでは無かったが、ここ菅生はポールポジションスタートからの優勝の確立が低いサーキットだ。つまりは独走しても何かが起こってしまう可能性が高いのだ。そんな中で立川祐路が見せたシブトイ走りとチャンスを読む力は素晴らしかった。

GT300も大接近戦!三つ巴の戦いを制したのは?

優勝を飾った吉兆宝山DIREZZA Z(佐々木孝太/番場琢)。
(写真提供:SUPER GT.net)
GT500だけでなく、GT300も接近戦となった。ファイナルラップまでバトルがもつれたという意味ではGT300の方が面白かったかもしれない。

アクティオ ムルシェRG-1(アピチェラ/桧井)がPPを獲得するも3周目には吉兆宝山DIREZZA Z(佐々木/番場)とEBBRO BTEC MAZIORA 350R(黒澤/黒澤)にかわされる。レース中盤にはトップを快走する吉兆宝山DIREZZA Z(佐々木/番場)の後ろにエンドレスアドバンCCI Z(影山/藤井)が続き、それに猛烈な速さで追い上げてきたプリベチューリッヒアップル紫電(高橋/加藤)がトップ争いに加わってくる。

GT300クラスの表彰台。大接戦で沸かしてくれた3台のドライバーには大きな拍手が送られた。
(写真提供:SUPER GT.net)
残り数周というところで、トップを走る吉兆宝山DIREZZA Zがペースを落とすと3台が接近。GT500マシンに道を譲りながら、お互いには譲らないという大ドッグファイトがファイナルラップまで展開される。吉兆宝山DIREZZA Zは逃げ切れるか?というところで、ファイナルラップの最後のストレートで3台横並びになる。そして、その差僅か0.401秒リードし、吉兆宝山DIREZZA Zがレースを制した。

次は初の超ロングディスタンスとなった鈴鹿1000kmをレポートします。

【SUPER GT 2006 総集編】クイックリンク


SUPER GT 2006 総集編 トップページ
Rd4 JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA (セパン)
SUPER GTの華 ~レースクイーンも豪華~
Rd6 POKKA 1000km (鈴鹿)
  • 前のページへ
  • 1
  • 6
  • 7
  • 8
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます