モータースポーツ/SUPER GTについて

大激戦!SUPER GT 2006 総集編(3ページ目)

日本で最も人気の高いモータースポーツ『SUPER GT』の2006年シーズンの闘いを振り返る。各レースのダイジェストの他、SUPER GTの魅力を総集編という形でお届けしよう。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

黄砂が舞った。岡山GT春の陣!

岡山国際サーキットを走る、2台のニッサン・フェアレディZ。
(写真提供:SUPER GT.net)
ここ数年、開幕戦の舞台として多くの観客を集めた岡山ラウンド。今年は第2戦としての開催となったが、岡山は関西方面のGTファンたちが待ちにまっていたとばかりに詰めかけ、大賑わいのイベントとなった。春の日差しが心地よく注ぐサーキットになるはずであったが、今回は中国から降り注ぐ黄砂の影響で空の大気、コース共にダスティなコンディションとなった。

予選はまたもNSX! TAKATA童夢NSXが圧倒的な速さ

PPを獲得したTAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史)。
(写真提供:SUPER GT.net)
開幕戦で負けはしたが、ホンダNSXの速さは変わらなかった。ここ岡山国際サーキットは1周が4km未満の中低速サーキットだ。コーナリング性能が大きくモノを言うコースでもある。

金曜のテストデーから圧倒的な速さを見せたTAKATA童夢NSXが順当にPPを獲得し、2番手には昨年道上のチームメイトでもあったS・フィリップが駆るRAYBRIG NSX(フィリップ/細川)が付け、またもやフロントロウを獲得した。ダスティな路面に各チーム悩まされ続けたが、こういうコンディションの中でしかもオーバーテイクしにくい岡山でNSXは大きなアドバンテージを得たことになる。

GT500 決勝レースはNSXが完全勝利を決めた!

決勝レースはNSXがフロントロウからのスタート。順調に2台のNSXはスタートを切っていく。しかし、1コーナーの中段争いで混乱。数台を巻き込むクラッシュが発生する。開幕戦で2位表彰台にあがったXANAVI NISMO Z(本山哲/松田次生)もクラッシュに巻き込まれ、ピットインにより大きくタイムロスを喫する。

ベテランのセバスチャン・フィリップとルーキーの細川慎哉が組むRAYBRIG NSX。チームオーナーは高橋国光氏だ。
(写真提供:SUPER GT.net)
NSX2台はレース序盤から後続を大きく離し1-2体制を維持したが、そんな中、スーパープッシュを見せたのがZENTセルモSCの立川祐路だ。SUPER GT最速ドライバーの名を欲しいままにしてきた立川が怒涛の好タイム連発で2位浮上。しかし、残念ながらレース終盤にZENTセルモSCにペナルティストップ10秒(黄旗区間追い越し)が課せられ後退を余儀なくされる。

これでホンダNSXが1-2フィニッシュでチェッカーフラッグ。優勝は
TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史)。ホンダのエースを自負する道上にとっては得意の岡山で嬉しい優勝となった。2位にはRAYBRIG NSX、3位にはMOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム/山本左近)が入った。

GEKISEN GT300! 優勝は谷口・密山のヴィーマック

激しいトップ争いを展開するdirexiv ADVAN 320RとエンドレスアドバンCCI Z。
(写真提供:SUPER GT.net)
GT300は面白いレース展開となった。PPは鈴鹿に続いて吉兆宝山 DIREZZA Z(佐々木孝太/番場琢)が獲得し、決勝レースでもホールショットを奪う。

しかし、松田秀士が駆るTOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER(松田秀士/菅一乗)が猛烈なプッシュで6周目にトップに立ちレースをリードしていく。2番手争いも混戦模様となっていくが、direxiv ADVAN 320R(谷口信輝/密山祥吾)が抜け出し、勝負はピットイン後の後半戦へ。

All About 「ドイツ車」ガイドも務める松田秀士選手が駆るTOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER(ポルシェボクスター)。
(写真提供:SUPER GT.net)
先にピットインしたのはTOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER。菅一乗に交替して走行していた。しかし、direxiv ADVAN 320Rは谷口がピットインのタイミングを先延ばしにし、何とか自分のパートでマージンを稼いでいく。direxiv ADVAN 320Rは密山にバトンタッチした後、冷えたタイヤであるにも関わらずTOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTERの菅とテール・トゥ・ノーズになるが、巧みなブロックで菅に隙を与えずトップをキープした。優勝はdirexiv ADVAN 320R。谷口、密山の速さ、そしてチーム全体の判断力がチームを嬉しい初優勝へと導いた。


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SUPER GTの予選、スーパーラップの紹介とその裏話です。

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SUPER GTの予選方式 ~SUPER LAPの魅力~
Rd1 SUZUKA GT300km (鈴鹿)
Rd3 富士GT500kmレース (富士)
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