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猛者たちが挑むギアサーキット(2ページ目)

マカオグランプリが開催される公道コースは「ギアサーキット」と呼ばれる。勇気に満ちた強いハートが無ければナンバーワンにはなれない。マカオGPはレースのいろんな意味が凝縮された競争だ。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

一寸先は闇。ちょっとのミスで全てを失うマカオ

クラッシュし、回収されるF3マシン。
(写真:Yoshi KITAOKA)
ガードレールと壁に囲まれたギアサーキットでのレースにはクラッシュが付き物である。

特に山側セクションや、山側からスピードをあげて海側へと戻ってくる辺りはクラッシュ続出のポイントだ。クラッシュが起こるとマシンがコースのど真ん中に止まってしまうことも多く、その度にセーフティーカーが導入され、事故車の処理が終わるまで追い越しが禁止される。マカオではセーフティーカー導入の頻度が高く、コースを塞ぐほどの大クラッシュが発生すれば、ほとんどバトルをしないままレースが終了することも多い。

クラッシュは修理代も手間もかさんでいくし、選手によっては精神的にもマイナスに働いてしまい、レースウィークを通して波に乗れなくなってしまう可能性も高い。

メルコヘアピンを行く2輪レースのマシン。幸いにも今年の2輪レースは転倒が少なかった。
(写真:Yoshi KITAOKA)
またレース専用のサーキットとは異なりセーフティーゾーン、エスケープゾーンはほとんど存在しない。一度クラッシュを喫すると、そこからの挽回は難しい。ミスは許されないレース、でも攻めなくてはならない。それもマカオ独特の緊張感といえるだろう。

パドックは日本以上に賑やか?

レースクイーンに男たちが群がるのは世界共通?レースクイーンの数は予想以上に多く、目のやり場に困る。
(写真:Yoshi KITAOKA)
ガードレールに囲まれたコースと正反対の雰囲気が感じられるのがパドックだ。パドックは実に賑やかで、華やいだ雰囲気がある。マカオGPは世界中から注目されているレースのため、我々が働いているメディアセンターも国際色豊かな雰囲気だ。

パドックにはメディアやチームの関係者、そして招待されたVIP客たちが縦横無尽に闊歩している。マシンがパドックを通る時は地元の女子学生たちが一斉に笛を吹いて人々に注意を促している。マカオGPは年に1回のレースだが、このレースのために数多くのスタッフが働いている。毎年急ごしらえのスタッフチームだと思うのだが、皆テキパキと動く姿は驚きである。さすがは53回目を迎える伝統のマカオGP。歴史の長さを物語る光景をいくつも見ることができた。

日本のレースと共通する部分と日本のレースも見習うべき部分が存在するマカオGP。レースはもちろん何から何まで「普通じゃない」刺激を楽しむことができる。ああ、2日目にして、マカオがヤミツキになってしまいそうである。
マカオGPのパドック。
(写真提供:Yoshi KITAOKA)


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究極のレース、マカオGP現地レポート
<関連リンク>
第53回マカオGP 公式サイト(英語)
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