レースがすぐそこにあるという刺激

香港から到着するFerry(高速船)。船を降りてすぐにレース観戦。こんな刺激が他にあるだろうか?
(写真:Yoshi KITAOKA)
香港からFerry(高速船)に乗って1時間。マカオの入国審査場を抜けると、道路を1本挟んだ目の前がサーキットである。

ピットにはF3やWTCCマシンが所狭しと並べられ、地下部分の一般駐車場もサポートレースのピットとして使用されている。ピットの向かいには巨大なグランドスタンドが存在し、カラフルなシートに座って観客がレースを観戦している。

フェリーを降りたらレーシングパラダイス、それがマカオだ。
「ギアサーキット」のコースマップ。黒く塗りつぶされた部分がピット。フェリーターミナルはその真裏にある。
(Copyright : MACAU GRANDPRIX)


山側セクションはホテルの部屋からもレース観戦が可能

2輪レースのスターティンググリッド。まずは延々直線だ。
(写真:Yoshi KITAOKA)
レースが行われる「ギアサーキット」を紹介しよう。上記のコース図で下の部分は「海側」と呼ばれ、直線の多いアクセル全開の高速セクションとなる。最終コーナーから3本連続するストレートの先に急な右コーナーが現れる。これがカジノで有名なリスボアホテルの角にあるリスボアベンドである。

狭い山側セクションを行くWTCCのBMW。
(写真:Yoshi KITAOKA)
リスボアからは狭いワインディングロードの続く「山側」の区間となり、ちょっとのミスで多重クラッシュが発生する中低速セクションとなる。「ギアサーキット」はこのように性格の違う2つのセクションが合わさった難易度の高いコースだ。

ギアサーキットの道路は普段は一般道として使用されており、夕方から早朝まではタクシーなどでコースを走行できる。実際にタクシーで走ってもらうと、こんな所でレースをするなんて「あり得ない」と思ってもらえるだろう。ドライバーに対する尊敬の念も増していくはずだ。

高台にあるホテルの屋上ではレースを高見の見物で楽しめる。宿泊料金も手頃なのがマカオのいいところでもある。
(写真:Yoshi KITAOKA)
また山側セクションにはホテルの横をコースが走っていることから、ホテルの部屋やレストランからレース観戦が可能である。実際に我々の泊まっているホテルも観戦スポットとして有名なホテルで、屋上では観光客がレースを楽しんでいた。

しかし、その一方で、コースの周りにある一般道はいつも通りに公道として使用され、周辺住民もいつも通りの生活をしている。朝の散歩という感覚で走るマシンを物珍しそうに見に来るマカオ市民もいるが、たいていの人は興味なさげにすぐ立ち去っていく。マカオは年中お祭のような雰囲気の都市であるし、レースも毎年の恒例行事だからか、周辺住民はいたって冷静にレースのある週末を過ごしている。
突然現れるレーシングコース。周りはごく普通のいつも通りのマカオだ。
(写真:Yoshi KITAOKA)