トヨタ車的な走りは卒業?

マークX
新型マークXは、「スタンダード / プレミアム / スポーツ」の3タイプと「2.5リッター / 3.5リッター」の2つのエンジンを選ぶことが出来る(写真は350G プレミアム“Lパッケージ”)

ハイブリッド車に代表されるエコカー全盛の中、マークXはトラッドなクルマの魅力を打ち出してきた。これといった環境対応技術こそ無いものの、年間走行距離の少ない使い方なら大きな問題無し。実際、プリウスとの燃料コスト差を計算すると、走行1万kmあたり6万円程度。

加えて年間の走行距離がプリウスの半分であれば、排出する二酸化炭素の量も同じ。だったら「クルマとしての魅力」で優勢なマークXを選ぶ、という人は少なくないんじゃなかろうか。実際、初期受注も順調とのこと。私自身、大いに気になる存在だったりする。果たして走りやいかに?

マークX
DRAMS(駆動力統合制御システム)により、ドライバーが踏み込むアクセル開度と車速から、駆動力を最適化。ドライバーの意思に応じたドライビングが可能だ(写真は250G“Sパッケージ リラックスセレクション”)

まず売れ筋となる203馬力の2.5リッターエンジン搭載グレードを試す。絶対的な動力性能は「必要にして十分過ぎる」感じ。普通の流れに乗って走っていれば余裕たっぷり。アクセル全開にしてみたらスポーティでさえある。積極的に「速い」と評価したい。2リッターエンジンを設定してもよさそうだ。

エンジンより感心したのが、従来型マークX最大の弱点だった足回りの大変化(進化でなく変化)。「ぐにゃぐにゃ&ブワブワ」を是としてきたトヨタ車と全く違うのだ。直近の2~3年で、トヨタの乗り味を決めるメンバーが入れ替わったらしい。新しいスタッフは、世界の流れに乗れてます。

サスペンションがしなやかにキッチリ動いており、滑らかな道でも荒れた道でも乗り心地の変化極めて少ない。圧倒的に走りの質感を高めてきたのだ。しかも無味無臭だった従来型と違い(ハンドルと路面の間がゴムで繋がっているようでした)、キビキビ反応してくれるから走っていて楽しい。

ベンツやBMWの半額以下

マークX
乗り味を変えたことで、欧州車に引けを取らない高い走りの質感を実現した。残る課題は、トランスミッションの味付けか(写真は350G プレミアム“Lパッケージ”)

絶対的なコーナリング性能は、文字通り正当派の後輪駆動車風。「やっぱりクルマはこうじゃなくちゃ!」と思う。これほど完成度の高いクルマがフル装備で238万円だというのだから素晴らしいと思う。ベンツやBMWの半額以下で買えるなんて信じられません(従来型は3分の1の価格でも欲しくなかった)。

唯一の“イマイチ”がATの味付け。おそらくこの部門は生まれ変わってないんだと思う。ずいぶんマシになったけれど、アクセル踏んだ時の飛び出し感をワザと出そうとしてるのだ。「古い!」と言っておく。滑らかに発進させようとすると、丁寧なアクセルワークが要求されます。

マークX
メーター部分にはエコドライブインジケーターを採用。他にも瞬間燃費や航続可能距離なども表示される(写真は350G プレミアム“Lパッケージ”)

318馬力の3.5リッターエンジン搭載車も試乗してみた。こちらは「必要以上に速い!」。もはやGTカーと言って良いほど。速度リミッター外してアウトバーンに持ち込めば、ドイツ車とオーバー230m/hの高速バトルが出来そうなくらい。単純に乗って楽しいです。

おすすめグレードはエコカー減税の対象となる「250G“リラックスセレクション”」(269万円)。ベーシックグレードより31万円高いものの、20万6400円の補助を受けられる。アルミホイールやHIDライト、電動パワーシートなどが10万円で付くならお買い得だ。

撮影:篠原晃一・カーセンサー
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