バルブマチック+CVTなのに価格は据え置き
ボディサイズは変わらないものの、車格が増した印象の新型ウィッシュ。従来型にあった物足りなさを払拭した(写真:尾形和美) |
新しいウィッシュの実車を見て意外だったのは「大きく見えるようになりましたね」。従来型ウィッシュと絶対的なボディサイズはほぼ同じなのだけれど、大きく見えるデザインを採用してきたのだろう。初代エスティマくらいの車格に感じるほど。
従来型ウィッシュの数少ない弱点が「ピンで使おうとすると車格的に寂しい」だった。もう少し解りやすく書くと、私の年代になれば「無理してもノアやエスティマ級を買おうかな」と思ってしまうワケ。しかし新しいウィッシュなら「これいいですね!」。
景気悪い中、気持ち良くダウンサイジング出来るなら、こんな嬉しいことはない。ただ2リッターエンジン搭載車になると、けっこうな価格になってしまう。狙いは184万円で買える1.8リッターである。早速試乗レポートと行きたい。
燃費とパワーを両立出来る「バルブマチック」を採用。1.8リッターモデルで、10・15モード燃費16km/Lを実現している(写真:尾形和美) |
Dレンジをセレクトしてアクセルを踏み込んでみたら、予想外にパワフル。新しいウィッシュのエンジン、低い回転域から高回転域まで太いトルクを出すバルブマチックを採用。加えて車重あるクルマとのマッチングが良いCVTと組み合わせている。
えいやっで言うとバルブマチックで10%。CVTで10%のパワー感向上というイメージか。従来型の1.8リッターも不満の無い動力性能を持っていたが、新型になって「元気良いですね」というレベルにグレードアップした。
ちなみにこれらの技術、今までのトヨタなら、最低で5万円づつくらいの値上げ材料になったことだろう。それくらいコストも掛かっている。サイドエアバッグ&姿勢制御装置VSCも追加され、先代とほぼ同じ価格なんだから驚く。
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