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“好景気育ち”のレクサスRX(2ページ目)

クルマ市場が好景気の時期に開発された、レクサスブランド待望のSUV「レクサスRX」。不景気の今、果たしてキツく締まったサイフのヒモが緩むくらいの魅力はあるのだろうか?

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

“プチお金持ちのSUV”を抜け出せるか?

レクサスRX走り
4月には、3.5リッターエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせたRX450hを追加する。4.5リッターに匹敵する加速性能を発揮するとともに、環境性能も大幅に向上する

強いて不満点を挙げるなら、ベンツやBMWなど高級車が採用している独ザックス社製に代表される質の良いショックアブソーバーをレクサスといえども使っていないこと。そのあたり、開発部門に聞いてみたらキッチリ認識しているらしく「ぜひ良質のショックアブソーバーを使ってみたいですね」。

良好な平坦路こそブッシュと呼ばれるゴムや樹脂の緩衝材で乗り心地を確保出来るものの、道路の継ぎ目に代表される突起やデコボコで車体に振動を伝えてしまうのだ。良質なショックアブソーバーさえ使えば、乗り心地もトヨタ車と一線を画したものになったに違いない。

以上、停止状態から走り出した場合、平坦路を走っている限り徹底的に静かで滑らか。一方、荒れた路面になると、普通のトヨタ車のような乗り心地でありました。ただハリアーに代表される国産SUVから乗り換えるのなら、ウルサイ評価は無視していい。大いに満足出来ることだろう。

レクサスRXインテリア
ドライバーの視線の先、つまりフロントガラス上に、運転に必要な情報を映し出すヘッドアップディスプレイを用意。車速や、交差点直前の右折・直進レーン情報などを表示する

そうそう。「乗り手のレベルによって評価が変わる」という意味ではオプション設定されているマークレビンソン製のオーディオも同じ。イコライザー特性を徹底的にセッティングしてあるため、大音量にしても音は割れない。大半の人が満足出来ると思う。ただ音質そのものがアッパーミドルクラスです。

騒音以外も徹底的にこだわれば、レクサスRXの世界が開けてくるかもしれない。されど現時点では「好況期のたくさんニーズありそうなプチお金持ちのSUV」から抜け出せておらず。今回の不況をバネに、キツく締まったサイフのヒモまで緩めさせるような強力な魅力を磨くべきだろう。

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撮影:尾形和美・カーセンサー
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