プリウス/プリウスの最新情報・試乗レビュー

“世界最先端”が詰まった新型プリウス

世界初の量産ハイブリッド乗用車として登場したプリウスも、いよいよ3代目。現行プリウスの課題を改善しつつ、世界最先端の省燃費技術によって燃費を更に向上。そのスペックには驚くばかりである。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

「半クラス」くらいのアップグレード

プリウスフロント
2008年までの累計販売台数は120万台を超えるプリウス。3代目となる新型プリウスは5月中旬に日本で発売され、その後順次、世界各国で発売される

5月中旬にフルモデルチェンジを予定しているプリウスのニューモデルがデトロイトショーで発表された。公表されたスペックは、見て驚くばかり。文字通り世界最先端の省燃費技術を投入しているのである。

まず概要から。現行プリウスの不満点は二つあった。

1)もう少し室内を広くして欲しい。
2)高速巡航時の静粛性や性能を改善して欲しい

というもの。言うまでもなく前者がアメリカ市場。後者は欧州市場からのリクエストです。

結果、ボディサイズを見ると、僅かに大きくなり(全長15mm。全幅20mm)、排気量も300cc拡大。従来型プリウスより「半クラス」くらいアップグレードしたと思えば間違いない。

こう書くと「ボディサイズの拡大や排気量アップすれば肝心の燃費が悪くなる」と思うだろう。私もその点が気になり開発担当者に聞いてみたところ「動力性能や居住性、実用燃費、全ての面で従来型より確実に向上しています」。ホントか?

プリウスインテリア
フロント席シートバックの薄型化などにより、広い室内空間を実現。シート周りだけでなく、ラゲッジ容量も現行型に比べ、約30L拡大している

なるほど実車で確認すると居住性は間違いなく良くなっている。運転席&助手席に座ると横方向の余裕を感じるようになった上、従来型で不満が出ていたリアシートの狭さ感(これまた横方向)も大幅に改善されていた。

ボディサイズの拡大による燃費の低下は、空気抵抗を減らすことによって対応しているそうな。CD値なんと0.25! こらもうモーターショーに出展される未来的コンセプトカーの数値。

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