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「新型ラウムってどんなクルマか?」と聞かれたら「バスをフェラーリだとすればウィッシュみたいな存在」と答える。すると皆さん「全然解らないですけど」。う~ん! もう少し詳しく紹介します。バスは人をたくさん運ぶためクルマとして考えれば特殊なサイズと使い勝手になってしまった。フェラーリも性能を追求したため、特殊なカタチを持つ。バス(路線バスでなくマイクロバス程度をイメージしてください)やフェラーリを趣味で買う人もいるけれど、普通の人は買えない。でも「人がたくさん乗れること」を魅力だと考える人は多いのだろう。実用性を全く損なわず7人乗れるウィッシュが大人気。バスは買えないけれど、ウィッシュなら買える。
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新型ラウムの面白さは「やさしさ」を持ちながら、普通の人にとって何ら負担が無いことじゃなかろうか。1040kgというこのクラスでは軽量なボディに1500ccエンジンを搭載するため、動力性能だって納得行くレベル。燃費も優秀。その気になってワインディングロードを走れば、スポーティなドライビングまで出来ちゃう。実際、新型ラウムのハンドリングって、昔のトヨタ流フィニャフニャ系でなく、最近のトヨタ流ヨーロッパ系なのだ。テストコースでコーナー攻めてみたら、けっこうイケます。このクルマでワンメークラリーとかやったら、本当の意味で「ユニバーサルデザイン」になると思った。そのくらいの奥行きを感じます。