『G-BOOK』と呼ばれる端末機器を全車に標準装備している『WiLL・サイファ』がデビューしてきた。果たしてどんなクルマだろうか?

まずG-BOOKの機能から紹介したい。ハード的には携帯端末付き電子手帳と同等の内容だと思えば良かろう。メールの発着信(普段使っているアドレスがそのまま使える)や、渋滞情報、ホテルやレストランのガイド、トヨタが運営するWebサイトであるGAZOOへのアクセス、そしてMP3で録音した音楽の再生といったもの。パソコンの機能には届いていないまでも、携帯電話より優れている。画面は6.5インチで、ナビゲーションシステムも標準で付く(地図はSDメモリーカードに入っている)。

これらの機能、価格に換算すればナビが15万円。電子手帳機能5万円。車載MP3で4万円といったあたりか? 合計すれば24万円なり。しかし! サイファの価格を見てビックリ!1.3リッターモデルは126万円なのだ。コンパクトカークラスに激震を与えたフィットの1.3リッターも、ナビゲーション無しで114万5千円。サイファの価格、オプションのナビ付けたフィットの価格より安い。(ただしホンダもナビ付きで、119.8万円のフィットの特別仕様車を出した)つまりG-BOOKやMP3は無料で付いてくるようなもの。こらもう猛烈にお買い得と言っていいんじゃなかろうか。ちなみにG-BOOK機能の端末接続料金は、アクセス無制限で月額660円とリーズナブル。

もっと驚くのがリース料金だ。1年から5年までのリース料金を設定しており、3年リースなら基本料金月額7100円! 5年だと月額4700円まで安くなる。これに走行距離による加算(タクシーみたいなもの。最大で1キロ走行あたり45円)が加わるため、例えば月間400キロ走行なら、1万8千円+基本料金といった具合。走行距離少ないサンデードライバーなら(ウチのムスメなんか典型的)、ローンで買うよりずっと安く付くと思う。イメージとしちゃ携帯電話のヘビーユーザーみたいなものか。なんせサイファのG-BOOK使っていれば、メール料金は一定なのだから。携帯電話のつもりでクルマを買える時代になってしまった。

肝心のクルマはどうだろう。これが予想外に良い。WiLLシリーズということで期待していなかったのだけれど、エンジンはスムースだし乗り心地も良好。足回りだってヴィッツのようなフニャフニャでなく、クルマとして完成度高い。istと比べても負けてません。前述の通りナビ付きの1.3リッターカーとして考えれば、フィットより安いというのも魅力であろう。個性的なスタイルだが、恥ずかしながらワタシは嫌いじゃなったりする。いや、積極的に「面白い」とまで思う。今までのWiLLシリーズと異なり、クルマ好きのツボをくすぐるのだ。おそらくWiLLシリーズで初めてのヒット作になるんじゃなかろうか。


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