<スタイル> これまで三菱の軽自動車は、あまり良くない意味で「個性的」だったように思う。しかしeKワゴンのデザインは非常にコンサバティブ。ライバル車を見ても、ライフやワゴンRと言ったコンサバ路線が人気である。ダイハツ・ムーヴやスバル・プレオといったバランス崩した顔つきのモデルは伸び悩んでいるし、三菱のトッポBJのようなガンダム系もイマイチ。そういった点からすると、eKワゴンと同時にデビューしたダイハツのマックスなんか辛いんじゃなかろうか。eKワゴンのデザインは長続きしそう。
<インテリア>高級感を要求すると若干厳しいけれど、軽自動車だと割り切れば納得できる。素晴らしいと思うのが実用性。前席は身長183cmの当ページガイドで全く狭さを感じさせず、そのシート位置のままリアシートに十分実用的なスペース残るのだ。車高をタワーパーキングに入る155cmに抑えつつ、これだけの室内スペースを稼いでいるのが高く評価したいポイント。脱着が簡単なISO FIXタイプのチャイルドシートを固定する装置は、全グレードに12800円(工賃込み)のオプション設定となる。
<走り>動力性能から評価すると「平均的」だ。普通の軽自動車と同じレベルだと考えれば間違いない。ATはライフと同じ3速タイプながら、高速道路を走らなければ特に問題なかろう。予想外に良かったのがハンドリング。三菱の軽自動車は全般的にソフト過ぎる傾向。タイヤもライバルと同等のグレードを履くなど(従来の三菱の軽自動車は日本一細いタイヤを標準で採用しており、雨の日など危険なくらいグリップ悪かった)、eKワゴンに乗ると良い意味で三菱らしくなく、シャッキリ走ってくれる。安心感も高い。