Mac OSの使い方/おすすめソフトレビュー、使い方

Snow LeopardとWindows 7 ガチンコ7番勝負(3ページ目)

いよいよMac OS Xの最大のライバルOSの最新バージョン「Windows 7」が登場します。操作性や速度など7つの項目で比べてみました。

木下 幹司

執筆者:木下 幹司

Macガイド

ポイント5:標準添付のテキストエディタの性能

標準添付のテキストエディタは、OSに内蔵されている機能を単純に組み合わせただけでできているものなので、その完成度の高さはOSそのものの完成度の高さをはかる指標になるのです。

Windows 7ではワードパッド、Snow Leopardではテキストエディットがそれに該当します。

検索・置換ダイアログ

Windows 7:単純なテキスト検索または置換のみ、改行を含む文字列を検索することはできない

Snow Leopard:control キーを押すとボタンが “すべて選択” に変わり、検索結果をすべて選択できます。optionキーを押すとボタンが “選択範囲のみ” となり、選択範囲内で検索や置換が行えます。とてもシンプルだダイアログですが、非常に多機能です。検索文字列に改行などを含むことができるのも便利
左端のボタンはcontrolキーやoptionキーを押すことで機能が変化します(クリックで拡大)

左端のボタンはcontrolキーやoptionキーを押すことで機能が変化します(クリックで拡大)


縦書き

Windows 7:フォントの選択で先頭に@がつくフォントに変更すると左90度に文字が回転して印刷結果で縦書きになる
Snow Leopard:縦書きの機能はないが、フォントには縦書きのデザインが含まれており、フリーウェアで縦書き対応のソフトもある

フォントの選択

Windows 7:メニュー操作のみ、メニューの最後の項目を選ぶとフォントフォルダに移動できたりしますが、できてどうするんだろう?
Snow Leopard:お気に入りの登録や、フォントの属性を変更したり、フォントを検索することもできます

カラーの選択

Windows 7:Windows 95から変わらないパレットが表示されます。カラーを登録しても、他のアプリケーションと共有できるわけではありませんので、ほとんど意味がありません。
Snow Leopard:カラープロファイルを適用したり、画像からピックアップしたり、画面上からカラーを読み取って設定したり、カラーを登録して他のアプリケーションと共有もできます

箇条書き、アウトライン

Windows 7:箇条書きのみ
Snow Leopard:レベルにより書式を変更可能なアウトライン表現が可能。ただし使いやすくはない

異体字対応

Windows 7:異体字を入力する操作はない
Snow Leopard:フォント設定をヒラギノ(フォント名の最後にNがつかないもの)に設定した後、日本語入力メニュー - 文字ビューアを表示 して表示される文字ビューアで異体字を持つ文字(葛など)を選択すると異体字が表示され、文字パレットをクリックして入力できる

結論:Snow Leopardの勝ち
ワードパッドのリボンUIも捨てがたいが、機能だけを見ればテキストエディット(Snow Leopard)の勝ちでしょう。


ポイント6:カスタマイズ性

自分好みのデスクトップにどれだけ変更できるか?という点を比べてみましょう。

キーボードショートカットの変更

Windows 7:システム標準の設定変更はほとんど不可能。ただし日本語入力のキー操作はカスタマイズ可能
Snow Leopard:システム全般のほとんどの操作が変更可能、ただし日本語入力キーのカスタマイズはほとんどできない)

カラーやデザイン、サウンド

Windows 7:ウインドウデザインは16色のテーマから選択可能。任意の色を指定することも可能で、いろんな色とフォント指定が変更可能、いろんな操作にいろんな効果音も割り当てられます
Snow Leopard:デザインは2種類のみ。サウンドは鳴らすか鳴らさないかの選択しかありません

結論:Windows 7の勝ち
ただし、実用性という意味ではSnow Leopardのキーボードショートカット編集機能は優れていると思います
システムのあらゆるキーボードショートカットを編集することはもちろん、アプリケーションにキーボードショートカットを追加することもできる(クリックで拡大)

システムのあらゆるキーボードショートカットを編集することはもちろん、アプリケーションにキーボードショートカットを追加することもできる(クリックで拡大)


ポイント7:PDFの閲覧/作成機能

ビジネスでは欠かせないPDFは、最低でも表示する機能くらいはほしいものです。ところがWindows 7になってもいまだにPDFを閲覧する機能はなく、Adobe Readerを後からインストールしなければなりません。

対するSnow Leopardでは、OSにPDFを表示する機能が内蔵されており、PDFの作成、編集、表示はもちろん、Spotlightから内容検索が可能です。

結論:Snow Leopardの勝ち
PDFへの対応はUnix系のOSではデフォルトの機能ですから、Windowsでも標準で内容表示くらいはサポートしてほしいものです。

Windows からSnow Leopardにスイッチを狙っている人は、JUST PDFなど、安価なPDF作成ソフトでもまとめてPDF化する機能があると便利です。過去のデータをすべてPDF化することも検討してはいかがでしょうか?


総合評価

以上、7つのポイントのうち、引き分けが1つ、Snow Leopardの勝ちが4つ、Windows 7の勝ちが2つとなりました。市場シェアを考えれば1割にも満たないMac OS Xがこれほどの完成度だというのはもっと高い評価を得てもよいのではないでしょうか?

Windows 7は新しいOSですが、結局のところ過去の互換性という問題を抱えており、専用のアプリケーションも、未だにMDI(複数のウインドウが1つのウインドウの中にあるタイプのアプリケーション)が多くあったり、ファイル選択ダイアログの操作性はアプリケーションによってバラバラだったり、標準のカラーパレットなどWindows 95からほとんど進化していない箇所も少なくありません。

過去へのしがらみが少なく、互換性の問題よりも最新の技術を惜しみなく投入しているSnow Leopardはとても刺激的で、きっと使う人の心まで解放してくれるでしょう。

 

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