豊かな自然と文化が育んだ金沢のグルメ

金沢は食べ物が美味しい街です。日本海に面し、白山の恵みで水質もよく、四季の変化もはっきりしているため、魚介から野菜、酒、調味料にいたるまでさまざまな種類の上質の品が手に入るのです。また、江戸時代に発展した加賀藩の武家文化も食への意識を高めました。自然と文化に育まれ、繊細な味覚を持った人が多い金沢で愛されている店、おすすめの味をご紹介します。
※データは2010年1月現在のもの

「金城樓(きんじょうろう)」老舗料亭でいただく加賀料理

金沢の郷土料理「治部煮」

金沢の郷土料理「治部煮(じぶに)」。その歴史は江戸時代から始まる

金城樓は明治23年に創業した120余年の歴史を持つ老舗料亭旅館です。ここでは贅沢な雰囲気の中、郷土料理を巧みに取り入れた加賀会席を楽しむことができます。

金沢の郷土料理の代表格「治部煮」は、鴨の肉とすだれの型が付いた「すだれ麩」、野菜などを甘辛く煮たもので、上にわさびが盛られるのが特徴です。伝統を守る金城樓では古来の表現「治部」という言い方をしています。

旬の郷土の食材が盛り込まれた加賀会席

旬の郷土の食材が盛り込まれた加賀会席

食材には旬の日本海の幸や加賀野菜、能登の風土が生み出す珍味などが使われ、素材の味を生かす調理方法がとられています。

料理は季節や日によっても変わりますが、例えば魚介なら脂の乗った寒ブリのお造り、カニのゆでたもの、真子をゆでてタラの刺身にまぶしたタラの子つけ。加賀野菜なら粘りのある加賀レンコンをすりおろして蒸した蓮蒸し(はすむし)、柔らかいのに形がくずれにくい源助大根(げんすけだいこん)の風呂吹き、加賀太キュウリのあんかけの煮物などがあります。

ガイドのおすすめは先付けです。料理の最初に出てくる先付けには、四季や料理のテーマが盛り込まれますが、ここにナマコの腸や卵巣であるコノワタやクチコなど郷土の珍味が入る確率が高いのです。地酒ともよく合い、これから繰り広げられる料理への期待に胸が躍る瞬間を楽しめます。

金城ろうの外観。近江町市場や東茶屋街など観光スポットの近くで便利

金城樓の玄関。建物には日本建築の粋が結集されている

料理を盛る器は店に代々継承されている品々で、九谷焼や輪島塗、山中塗など高価な地元の伝統工芸品が惜しげもなく使われています。超一流のものがそろう金城樓、やはりおもてなしも超一流で、お店の人たちの所作はもちろんのこと、細かい配慮が心に響きます。

まさに味覚だけではなく、五感をフルに使ってゆっくりと味わいたい空間です。

金城樓 本店
住所:石川県金沢市橋場町2-23
TEL:076-221-8188(要予約)
平均予算:昼1万2000円、夜2万円
営業時間:11:00~21:00
定休日:年末年始
アクセス:金沢駅から城下まち金沢周遊バスで約13分橋場町(金城樓前)下車すぐ

「かりん庵」気軽に楽しめる加賀料理

金沢御膳

「鴨治部」がついた金沢御膳

金城樓の味を気軽に楽しめるのが、併設されているかりん庵です。

おすすめは鴨治部がついた金沢御膳(3150円)です。加賀野菜を使った前菜やお造り、蓮蒸しが楽しめます。お抹茶といただくお菓子は金沢の老舗「吉はし」のもので、一般には小売されていないものです。

また、ミニ懐石や普通の懐石もあり、ちょっと贅沢なひとときが過ごせます。

■茶寮 かりん庵
住所:石川県金沢市橋場町2-23(金城樓本店正面玄関横)
TEL:076-224-2467
平均予算:昼3000円~、夜7500円
営業時間:11:00~14:30、17:00~21:00
定休日:火曜・年末年始
アクセス:金沢駅から城下まち金沢周遊バスで約13分橋場町(金城樓前)下車すぐ