カラーコーディネート/カラーコーディネート関連情報

向日葵の花の力をかりたアートプロジェクト(2ページ目)

美術を楽しむ場は、美術館だけではありません。都市の中に黄色い向日葵畑をつくり育てるプロセスを通して、創造し、表現すること、そしてそれを繋げる力を総合的にアートとしてとらえたプロジェクトを取材しました。

松本 英恵

執筆者:松本 英恵

カラーコーディネートガイド

ひまわり写生大会

写生大会の様子。向日葵の花を描くことを通して、子どもも大学生も大人も、社会の一員として、コミュニケーションすることが目的です。
写生大会の様子。向日葵の花を描くことを通して、子どもも大学生も大人も、社会の一員として、コミュニケーションすることが目的です。

松本:
8月7日(木)に開催された、写生大会とワークショップについて、お話いただけますか?

片山さん:
午前中の「ひまわり写生大会」は、参加者とスタッフを含めて80名ほど集まりました。まず、誕生月別にグループに分かれて人数調整を行い、7~10名程度のグループにしました。グループワークのきっかけとして、段ボールでつくった額縁風の四角い枠をつかって、構図探しをしました。これは、写生に必要な「見る」きっかけづくりなのですが、もうひとつの目的として子どもと大人が、コミュニケーションする場を積極的につくる事です。ただ絵を描くというだけでなく、グループのみんなが1つのフレームを通して、構図を探すことをきっかけにコミュニケーションすることが、重要なのです。

ワークショップ”わたしとみんなの向日葵畑”

向日葵のつぼみが切り取られるという事件をテーマに、向日葵の茎の部分だけが描かれた絵を配り、そこに参加者それぞれが考える向日葵の花を描きました。
向日葵のつぼみが切り取られるという事件をテーマに、向日葵の茎の部分だけが描かれた絵を配り、そこに参加者それぞれが考える向日葵の花を描きました。

松本:
順調に育ったかのように見える向日葵畑ですが、今年は、つぼみが切り取られるという残念な出来事があったそうですね。

片山さん:
午後から行われたワークショップは、まず、この悲しい出来事を映像で参加者に伝え、感想や意見を求めました。子どもたちにも、社会で起こっている事に関心を持ってもらうためです。そして、向日葵の茎の部分だけが描いてある絵を配り、どんな花を咲かせたかったのか、参加者それぞれが考える向日葵の花をメッセージとともに描きました。悲しい出来事に怒りをぶつけるのではなく、みんなの夢や願いに変えていこうという思いをこめたワークショップです。
9.11後のニューヨークを訪れたとき、たくさんのメッセージボードが掲げられていました。その多くは、テロを批判するのではなく、平和を願うものでした。未来を担う子ども達に、夢や希望を与えること、これもアートの役割の1つと考えています。

このワークショップの作品はラミネートして、向日葵畑の周辺に展示しています。「ひまわり写生大会」の作品は、8月18日(月)から24日(日)まで、ソラリアプラザ1階イベント広場「ゼファ」で展示されています。

どんな花を咲かせたかったのか、参加者それぞれが考える向日葵の花を描いたワークショップの作品 向日葵畑の周辺に展示されています。どんな花を咲かせたかったのか、参加者それぞれが考える向日葵の花を描いたワークショップの作品 向日葵畑の周辺に展示されています。

引き続き、
満開の向日葵の花へ感謝を示すコンサートについて、お話をお伺いしました。

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