帽子は、ファッションのコーディネートに取り入れたいアイテムのひとつ。カラーコーディネートのアクセントとなる、便利なアイテムです。帽子を上手に着こなすおしゃれ上級者も増えてきましたが、帽子は苦手…という方はまだまだ多いようです。
そこで今回は、全国のセレクトショップや百貨店などで商品を展開している、帽子ブランド『daep(ダッピ)』のデザイナー、國廣志保さんに、帽子のデザインやコーディネートについて、お話を伺いしました。
艶やかな光沢感、深みのあるイエローとブラックのコントラストが大人の雰囲気。素材はビーバーです。 |
2005年秋冬シーズンのテーマは、Brilliant(ブリリアント)!
―――7年目となる今シーズンも様々なデザインを展開されていますが、中でも、(上の写真の)ビーバーの帽子が注目を集めているようですね。
國廣:木型にはめ込んでつくるタイプの帽子は、主にフェルト素材ですが、ベルベット加工がしてあるものやアンゴラが入ったものなど様々な種類があります。その中でも、ビーバーは毛足が長いのが特徴で、ブラッシングすればするほど艶やかになるので、お気に入りの素材のひとつです。昨年は、ゼブラやパイソンなど柄物でデザインしましたが、今シーズンは、鳥の羽をデザインのモチーフにして、レッド、イエロー、ネイビーの3色に、別注品のブラウンを加えた4色で展開しています。ビーバーは、全くの単色もありますが、今シーズンは、毛先に黒が入っている、ニュアンスのある素材を使っています。
―――その他の帽子もご紹介いただけますか?
國廣:今シーズンは7種類の素材を3~4色展開、だいたい2型ずつ作っています。ディティールが凝ったデザインは、工場ではなかなか対応してもらえないので、『daep(ダッピ)』というブランドに関しては、私がデザインをおこして、すべてアトリエで作っています。こちらの帽子(下の写真)は、ベロア素材で、シルバーのステッチをして、キュービックジルコニアのバックルをポイントにあしらっています。ステッチ加工もアトリエで行っているので、よく見ると、一点ずつ模様が違っています。この帽子は小振りですが、雰囲気が作りやすいので、帽子をかぶりなれていない方にもおすすめです。
ベロア素材のクロッシェタイプの帽子。グレーの他に、ピンク、パープル、ブルーの4色展開。 |