ランジェリー・下着/ストッキング・タイツ・レギンス・靴下

最初は男物だった!シルクで彩る脚元の美学(3ページ目)

「ルーズソックス」の仕掛け人鴇田章さん、横浜シルク博物館の「ヨコハマ開港とシルク展」に出品されている鴇田さんの華やかで美しい絹のアンティークストッキングと歴史を紹介します。

土井 千鶴

執筆者:土井 千鶴

ランジェリーガイド

最初の絹のストッキングの愛用者はヘンリー8世

1589年ウィリアム・リーによって「足踏みの靴下編機」が発明されるまで、ストッキングはすべて手編みで作られていました。はき心地のよい絹のストッキングは、英国のヘンリー8世に愛用され、プレゼントにもよく用いられたそうです。
鴇田章さんコレクション
フロント刺繍ストッキング(19世紀初頭・フランス)
編まれた靴下を「ストッキング」と呼ぶようになったのは、アングロサクソン語の「ストック(木の枝)」が語源であるといわれており、木の編み棒で編んでいたためといわれています。
鴇田章さんコレクション
フロントレース編み込みストッキング(19世紀中頃~末期・フランス)


最初ストッキングは男性のはきものだった!

鴇田章さんコレクション
当時の男性の服装は、ゆったりとした膝丈くらいのガウンの下にスカート風のボトムをはき、脚の脚線を見せる「靴下ズボン(バ・ド・ショーズ)」という靴下兼用ズボンをはいていました。膝から下の脚線をあらわにしていたことで、ストッキングは実は男性のはきものだったのです。

次のページでは、エリザベス女王が広めた脚元の華麗なお洒落を紹介します!
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