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ガイド:中妻 穣太 さん |
知っておきたいブラウザ閲覧以外の危険性
子供が有害なコンテンツを手に入れる方法は 何もWebブラウザだけではありません。P2Pソフト「Winny」は制作者逮捕によって利用数が減ったものの まだまだ使われており、これを使ってアダルトコンテンツや違法ファイルを 入手することはまだ可能です。
こういったものに対しては、パッケージ型フィルタリングソフトはまったく無力です。
本気で子供を有害コンテンツから保護しようとするならば、 自宅にLANを構築し、LANのゲートウェイ(ネットワークの出入口)に ファイアウォール機能を持たせ(これによってWinnyなどを遮断)、 さらにプロキシサーバを準備して、それにWebフィルタリングをさせる… と、ここまでのことが必要になると思います。
要は、すべてのWeb接続がプロキシを通すように、物理的にネットワークを組んでしまう ということです。
学校などならば多くの場合既にLANが組んであるのでまだハードルは低いですが、 自宅でここまでのことができる人は、そう多くはないでしょう。
これは企業などのネットワークセキュリティでも同じことですが、 技術的に完璧な防御をしようとすると、途方もないコストがかかってしまいます。
技術だけに頼るのではなく、関係者のセキュリティ意識やITリテラシーの向上策と セットにしないと、いくらお金をかけても効果の薄い対策になってしまう 恐れがあるのです。
●ガイド金子から
「有害コンテンツ・違法ファイルなどを確実に遮断する」と考えると、 全てをご家庭で管理するのは難しく、コストもかかるということが良く分かりますね。
ある程度のPC・インターネットスキルがある子供にとっては、 ファイルの交換・ダウンロード(映画やソフトのコピーは違法です)など、簡単なことです。
こういった違法ファイルのダウンロードなどから子供を守るためには、 子供自身が「具体的にどういった行為がいけないのか」という知識をしっかり身に着けることが大切です。
・違法ファイルなどが魅力的に見えても誘惑に負けない
・たとえ周りの友人が皆で利用していたとしても誘いに乗らない
・違法性のないファイルであっても、むやみにダウンロードしない
こうして言葉にするのは簡単ですが、子供自身にしっかり認識させるのはとても根気がいります。
それでも子供に何度でも話して聞かせ、関連のニュースがあれば親子で話し合いましょう。
「色々な対応策があるが、心のケアとトレーニングが結局一番大事である」と中妻さんは締めくくってくださいました。
セキュリティの専門家から、こういったお話を聞くととても説得力があります。
次ページは、 子供向けサイト ガイド別当さんによる、「子供とインターネット」です。
記事INDEX
1ページ:記事トップページ >>●インターネットセキュリティの視点から
ガイド:中妻 穣太 さん | |
ウイルス対策やセキュリティホールなど、インターネット利用に欠かせない情報に精通。 合資会社トリコンフを設立し、セキュリティコンサルティングを主業務として展開中。 |
3ページ:フィルタリングソフトとブラウザの関係 >>
4ページ:知っておきたいブラウザ閲覧以外の危険性
●子供向けサイトの視点から
ガイド:別当 律子 さん | |
キッズサイトの紹介はもちろん、子供の流行・イベントなどの記事もタイムリーに発信中。 子供向け・保護者向けの著書多数。 |
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