クリアしなければならないこと
◎当然のことながらインターナショナルスクールは文部科学省は認可していませんから、学費が相当かかります。一年で200万程かかると考えてください。
◎両親のうちどちらかが英語が堪能なこと。スクールからの連絡はすべて英語です。担任の先生とのコミュニケーションも英語ですから親が英語を話せないとスクールも困りますから。
◎インターナショナルスクール入学は軽犯罪法違反になります。日本人として生まれ日本国籍を持つ子供が国の定めた義務教育を受けないとなると問題です。所属する教育委員会に出向いて許可を得るようにしましょう。
◎インターナショナルスクール入学後の日本語学習のことも考えておきましょう。子供たちの中には放課後に塾に通って日本語の読み書きを習っている子もいます。入学の目的は英語だけをペラペラ話す子に育てたいのではなく、インターナショナルな環境で日英バイリンガルにしたいからでしょう。
ちなみに、米国の現地校に子供を通わせている私の友人は毎週土曜日に日本の補習校に子供を通わせています。一家は今年から5年間米国に住むのですが、子供の日本語の読み書きを特に気にしています。日本語は英語よりも難しいので、時間をかけて習得させると言っていました。
インターナショナルスクールに通う場合もこれと同じことが起こるのでバイリンガルを目指すなら日本語学習も意識しておきましょう。
◎教育は完全個人主義。自由な反面、何をするにも『自己責任』が付きまわっていると思ってください。この点がインターナショナルスクールの特徴ですね。私がアメリカの小学校で研修をしていたとき、小学3年生の少年が学力不振で次の年も3年生をしていました。一人だけ留年です。高校ならともかく、小学校で留年させるなんてとひどいと思いましたが、意外にも本人はケロっとしていて4年生の友達と休み時間は一緒に遊んでいました。がんばれば飛び級も可能なので平気なのかもしれません。
特に注意したいこと
現在、インターナショナルスクールにはいろんな種類があります。私がここで書いたのは、The American School in Japan(ASIJ)やChristian Academy in Japan、St.Mary's International School、St.Maur International Schoolのようなスクールに入学する時のことです。日本人枠もあって、“インターナショナル”という名前のとおり、国際色豊かな子供たちが一同に学んでいるスクールです。ところが、子供たちが「全員日本人」なのに、インターナショナルスクールと名前を付けているスクールもあります。これでは親が国際色豊かなスクールだと勘違いしそうです。
参考:Christian Academy in Japanの入学条件はこちらをご覧ください
真の国際性が育つ環境とは? |
最近多く開校しているキンダーやプリスクールに多いのですが、私はこのようなタイプのスクールは「英語で保育する幼稚園・保育園」と呼んでいます。一クラス20人のクラスに一人でも外国人子女がいればインターナショナルスクールと呼んでいるかもしれませんが・・・。英語で保育するネイティブの先生が一人いればインターナショナルだと言っているスクールには要注意です。
静岡沼津市の加藤学園は英語で学習するクラスがあることで有名ですが、そのクラスを「インターナショナルクラス」ではなく、「イマージョンクラス」と呼んでいます。児童が全員日本人でも英語で学習しているクラスのことです。このネーミングは正確ですね。ですから全員日本人の子供なのに「英語で保育する幼稚園・保育園」がインターナショナルスクールと屋号を付けているのは不自然です。付けるなら英語イマージョン幼稚園とか日英バイリンガル幼稚園とするべきでしょう。
参考:イマージョン教育って何?
インターナショナルスクール、プリスクール、キンダーガーテンについては一度では書ききれません。言いたいことは山ほどあるのですが、取材を重ねてきれいにまとめてからご報告します。
関連リンク:
All About インターナショナルスクール
英語で保育する幼稚園・保育園リスト
幼児教育:英語教育・海外の幼児教育
幼稚園・保育園:これからの幼稚園・保育園
子育て事情:英語で子育て