日本への影響はあるでしょうか?
早期英語教育論争になると必ず出てくるのは母国語への影響。母国語を習得しなければいけない時期に外国語の英語なんてとんでもない!というのが今年2月台湾政府の出した答えです。日本以上に子供への英語教育に熱心な台湾では、インターナショナル幼稚園、バイリンガル幼稚園、幼児英語幼稚園など名前はさまざまですが、どれも朝から晩まで「英語漬け」にして英語を自然に習得させようというのがねらいです。これらの幼稚園は親のニーズも高く、大人気になっています。幼児期に英語に触れさせ、英語が使える(話せる)子供の育成が親たちの夢でもあるからです。
台湾政府が懸念する幼児期の英語学習の悪影響として◆母国語での感情表現が乏しくなる可能性がある◆抽象的な概念ができなくなる◆幼児教育は全人教育でなければならない等があります。このような理由で、英語で保育は禁止ということになりました。これにより、上記の幼稚園では英語で保育することができなくなります。また0歳~12歳の子供たちが各スクールで英語の授業を受けることも禁止されました。台湾政府の政治的背景も見え隠れしている今回の規制には私も驚きました。
日本で同じことが起こったらどうなるでしょう?大人気のインターナショナルプリスクール、英語教育を取り入れている幼稚園、保育園、小学校英語、民間の英会話教室で、子供への英語教育がまったくできなくなってしまったら・・・。そんなことが起こるはずがないと思っていても、台湾は日本のお隣。いつ影響が及ぶか分かりません。