知らないことで後悔も。赤ちゃんの突然死
お母さんが悪くて突然死してしまうのではありません |
SIDSは1歳までの赤ちゃんの突然の死で、事故ではなく病気なのですが、まだ医学的な理由などがわかっていません。他の事故や病気が防げるようになるにつれて、知られてくるようになりましたが、昔からもあった悲しい現実です。
赤ちゃんがある朝、突然、冷たくなっていた。目を覚まさなかった。母親は気は動転し、自分を責め続けてしまいます。でもお母さんが悪くて突然死してしまうのではありません。正しく理解して、突然赤ちゃんを亡くした家族を支援していけるようになりたいものです。
SIDSは、欧米では赤ちゃんの死亡理由の1位で日本では2位で4000人に一人の割合で起きています。日本では「SIDS家族の会」が1996年に予防パンフレットを配布するキャンペーンを始めてくれたことで、1995年当時、SIDSで亡くなる赤ちゃんは年間526人だったところを、2005年には174人まで減らすことができています。
医学的な理由が解剖してもわからない原因不明の病気といわれています。世界的にも原因をつきとめるために研究者の方々が賢明に調査をしてくださっていますが、呼吸のパターンのデータは少し出てきているものの、メカニズムまではまだ不明だそうです。
誤解があるのは、SIDSは育児のしかたが悪かったからとか、事故や虐待とはまったく違う病気ですので、周囲の理解がないと赤ちゃんを失った家族の傷がより深くなってしまいます。