出産のことを考える余裕が生まれ
35歳を過ぎてから子どもを持ちたいと思うようになりました |
「産休・育休もそれなりに充実していたのですが、当時は残業も多く、家庭と両立しながら仕事を続けることは難しいと感じたのかもしれません。長く勤めていると居づらくなるという雰囲気はなかったのですが、勤続年数が長くなるにつれて、仕事量は増えて責任も重くなります。仕事そのものに負担を感じて辞めていく人もいました。それでも、私はとにかく現場が面白かったし、ちょっとマンネリを感じる時期もありましたが、そんなときに都合よく配置転換があったりして、モチベーションが維持できたのだと思います。」
やがて、35歳を迎える前に管理職となり、現場の仕事に加えて、経営的視点、教育的視点を求められるようになりました。新しい勉強を始めたり、セミナーなどに参加したり、忙しい日々が続きます。
「結婚は管理職になる前にしていたのですが……」とA子さん。パートナーも仕事をがんばるA子さんを応援してくれていたとのことで、お互いの仕事を尊重し合う生活ができていたといいます。
「この生活がベターかなと思っていたのですが、35歳を過ぎてから、やはり子どもを持ちたいなと思うようになりました。特別の出来事があった訳ではありません。ただ、管理職になって数年が経ち、忙しくはあるけれど、現場の仕事が回ってきたという安心感があったのは大きかったと思います。そこで、子どものことをどうするか、ということを考える余裕が出てきたのでしょう。パートナーも同じ思いを持っていた様子でした。それからは、妊娠や出産の本なども読み、子どもを授かれる生活習慣を心がけるようにしました。そして、うれしいことに、ほどなく授かることができました」