不安を感じなくていいこと
上手に不安マネジメントをしましょう |
高齢出産はまず、「私はいつまで妊娠できるのか」というところから始まり、妊娠したら「自然出産は無理で、難産になるかも」、出産したら「若い子ほど体力がないから育児疲れが大きいのでは」、子どもが成長したら「授業参観で若いママに混ざって恥ずかしい」などなど、あらゆる場面でいろんなことで、ネガティブになってしまいがちです。
まず妊娠できるのかということで言えば、それが確実に分かる医療はありません。不安は「予期不安」であって、分からないことに対して不安を増大させてストレスホルモンを増やすより、妊娠に備えた体作り、生活習慣の改善に気持ちを切り替えてみましょう。
次に、出産に関して。安産か難産かは一概に言えませんし、年齢差というより個人差が大きいものです。帝王切開率は年齢が上であるほど上がりますが、それには年齢が上がれば予定帝王切開で産むという選択をする方が多いから、という要因があります。自然出産を望む方はそれを目指して準備をすることは十分可能です。
育児疲れに関しては、22歳で第一子を産み育てた私の経験からいえば、若くても疲れるときは疲れます。36歳のときに産んだ5番目の子と比べて育児疲れが大きかったとは思いません。それより、知識や経験が少なかった20歳代の頃のほうが緊張が強く、ストレスフルでした。
この年齢に達したあなたを、子どもが選んで来てくれた
最後に、他の保護者と年齢差があって恥ずかしいかどうか。実際にそのことで思い悩んでいらっしゃる方も少ないとは思いますが、念のために私の考えをお伝えします。「女性は若い方がいい」とか「ママも若い方がいい」という考えは、デリカシーと人間的深みの足りない考え方。パリの女性たちみたいに「50歳からが女性は本番」という成熟しているマチュアな女性は素敵という考え方が、もっと広まるとよいのにと思います。
「この年齢に達した私がいいのだと『この子が選んでくれた』という喜びは、どんな仕事で選ばれたときよりもうれしい」という先輩ママの声もあります。
高齢出産の不安を上手にマネジメントして、成熟した感性で子育てを楽しみ、マチュアな女性へと人生を積み重ねていくこと。そんな人生の宝物を手に入れていく方々の支援をさせていただけるよう「高齢出産」のガイドをさせていただきたいと思っています。