出産準備/バースプラン

ケアする人の心を動かすバースプランとは?(2ページ目)

妊娠・出産を素晴らしい経験にするためのバースプラン。お産にかかわる医師や助産師に自分の思いを伝えるためには、どのようにバースプランを書いていくことが大切なのでしょうか。

大葉 ナナコ

執筆者:大葉 ナナコ

妊娠・出産ガイド

本音、生き方、希望が伝わるバースプラン

本音、生き方、希望が伝わるバースプラン
「産み方は生き方」を実感できるようなバースプランを
では、ケアする人の心を動かすバースプランとはどのようなものでしょうか。まず、バースプランにおける計画は、あくまでも「案」です。出産場所はどこで、どんな風にと、最初から決まっているものではなく、その場その場で変わってくることもあります。場所やスタイルも大切ですが、妊産婦の思いを受け止めたいと思っている介助者であれば尚更、「この人は、新しい命を迎えるときの瞬間にどんなイメージを持っているんだろうか」「出産を通してどんな経験をしたいと願っているか」といったことを大切にしてくれるはず。

「産み方は生き方」と言われますが、その人の生き方が伝わるようなバースプランを読んだとき「よし、この経験を目指している人の思いを叶えるために、一緒にがんばろう」と思わせてくれたら素晴らしいですよね。

産婦人科医の竹内正人先生と対談させていただいたときに、どんなバースプランが心に響いたかお聞きしてみたところ、「私は取り乱したら、うんこしそうとか、うんこをつかんじゃうかもしれません」なんて書いてあるバースプランを読んで「これだけ本音を出せちゃう人は、するりと心が開いて体も開くんだよね。」と思われたとか。出産を、痛いとは思うけれど実りのある精一杯の経験として感じ取ろうとしている姿勢、スペシャルな気持ちで見つめている人との出産は、ケアする側も楽しみになるそうです。「バースプランを書いていても揺れていいのです。当日に揺れてもいい。それを共有することが、一緒に産むということ」とお話してくれました。

私の教室では、バースコーディネーターの研修生に対して、助産師の三宅はつえさんに授業を行っていただいていますが、三宅さんは「バースプランが、まっ黒に字でうめつくされている人は、お産がこじれる人が多い」とおっしゃっていました。心ゆるみ体ゆるめるコミュニケーションツールになって初めて役割を果たすのです。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます