子宮頸ガン初期段階の発見は30代前半がピーク
夫婦だからこそ、お互いの体は、互いに注意を払っておくべき |
一方、子宮頸ガンは、子宮のいり口付近表面の粘膜組織に発生するガン。別名「扁平上皮ガン」ともいい、発生プロセスで名称が「異形成」→「上皮内ガン」→「侵潤ガン」と段階があり、さらに0期・1a期・1b期・2a期・2b期・3a期・3b期・4a期・4b期と0からIV期の5段階に分けられます。軽度なら95%以上消失するので治療の必要がないので予防意識も広まりにくく、0期の上皮ガンになってから基底膜が丈夫な場合は7~8年はそのままのこともあるそうです。しかしその後、基底膜を破る段階まで進むと、一気にガンが進行します。なんと、子宮頸ガンと診断された女性のうち、0期が40%を占めますが20代~30代女性に多く、ピークが30代前半女性! これから共働き育児を希望する結婚前のカップルも要注意なのです。
防げる?子宮頸ガン
子宮頸ガンはセックスの経験があれば誰でもかかりうる病気で、実はヒトパピロマウィルス(HPW)で感染すると最近わかってきています。セックスで感染するので、性感染症の結果ともいえるわけです。統計上かかりやすいライフスタイルの人は、「セックスの経験がある」「妊娠出産の経験が多い」「初めてセックスした年齢が若い」「セックスフレンドが多い」などです。ヒトパピロマウィルスは70種類以上あり、尖形コンジローマなどの性感染症も別種のヒトパピロマウィルスが原因。1回のセックスでも感染の可能性のある病気です。アメリカでも、性感染症の予防と子宮頸ガンの予防のために、10代にヒトパピロマウィルスの予防接種が始まっている州もあります。今年1月と3月に私がNYとテネシー州に行った際、産婦人科クリニックや助産師のクリニックには必ずHPVワクチン接種のパンフレットが置いてありました。
最初に感染してから7~8年後からガンに進行、ということもあるわけですから、結婚後に発症がわかる場合は、お互いが知り合う前ですし、たとえば結婚後に発症したとしても、夫がもともとHPVキャリアで、婚約や結婚してから妻に感染させているという場合もあるわけです。お互いがセックス未経験のままパートナーシップを創りはじめるカップルでない限り、リスクはどんなカップルにもある時代という認識を持ちましょう。