出産準備/共働きの妊娠・出産

「夫育て」は子育て同様、手間暇かける!

前々回に続き、開業助産師の三宅はつえさんからのメッセージ、「共働き夫婦へ、助産師からのアドバイス」をお届けしたいと思います。今回は妊娠中に心がけて欲しいことについてお聞きしました。

大葉 ナナコ

執筆者:大葉 ナナコ

妊娠・出産ガイド

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子どもの未来のため、夫育てを子育てと同時に行いましょう!
前々回に続き、開業助産師の三宅はつえさんからのメッセージ、「共働き夫婦へ、助産師からのアドバイス」をお届けしたいと思います。助産師は、女性の妊娠・出産・子育てに寄り添い、さまざまな相談を引き受ける「よろず相談所」のような心強い存在。今回は妊娠中に心がけて欲しいことについてお聞きしました。

妊婦は24時間フルタイマー

共働き夫婦の場合、妊娠が判明してからも妻は仕事を続け、大きなトラブルがない限りは、産休に入るまでがんばるという方が多いと思います。「会社に迷惑はかけられないし、今後のキャリアのこともあるし、生活のこともあるし……」など、いろんな理由があるでしょう。でも覚えていて欲しいのは、「妊娠している女性は、それだけで24時間フルタイムで働いているのと一緒」ということ。起きている間はもちろん、寝ているときだってお腹の赤ちゃんを守り、育てるために体はフル稼働しているのです。

「お腹の中で赤ちゃんを育てる」ということは、女性の子宮でしかできないとても大切な仕事なのです。科学がいくら発達したとはいえ、月面に到達しても、移植ができても、クローンが作れても、女性の子宮は未だ作ることができないんです!そんなに大切で大変な仕事を抱えながら、職場で一日中働いて、帰ってきてから家事もこなすというのは、はっきり言って働きすぎ。このことは、当の女性もそうですが、夫である男性たちに気がついてほしいです。

核家族、共働きがスタンダードという今の時代、これだけがんばっている女性を支えてあげられるのは夫しかいないのです。だからこそ、妻の負担を少しでも軽くするために、より多くの家事を担って欲しいと思っています。それこそ、妻を守る「ナイト」の行為なのです。

妊娠中から始める夫育て

妻の方にも考え方の転換が必要です。女性は、どうしても自分が家事をやることが板につきすぎていて、夫にお願いするのを「悪い」と思ってしまいがち。または、慣れない家事に時間がかかり、上手くできない夫に対して「あなたがやるより私がやったほうが早いから、もういい!」とばかりに、結局はその仕事を取り上げてしまいます。特に長女で、テキパキしている人に多いのでは?

でも、そんな気持ちをグッと我慢して、少しでも夫に家事をやってもらえるような雰囲気を作ることも大切です。そして、夫ががんばってくれたら「お腹とても助かったわ。すごくうれしい。ありがとう!」という喜びの気持ち、感謝の気持ちを上手に伝えること。男性の「ナイト願望」を刺激してあげてください。

特に、最初の妊娠中は、「夫婦ふたりっきりでいられる最後の時期」です。このときに家事に参加してもらわないと、産後から急に子育て参加なんて望めません。産後のハッピー共働きのための「夫育て」は、妊娠中からが鉄則。何かをまかせるのも大事だけど、一緒に後片付けをやるとか、掃除をやるとか、それも必要だと思います。いずれにしろ、夫育ても子育てと同様に手間隙かけないと育ちません。夫を一人前のかっこいい男に育てるのを、妊娠中のもう一つの目標にして、目先のことだけではなく、長期的な生活の質の向上を目指しましょう。
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