(社)日本助産師会が定めた公けな基準をご紹介します。
ここにあげられたのは、「助産院で出産できるかもしれないけれど、医師にもかかりなさい」といういわばグレー・ゾーンの人たちです。「35歳以上」「流産をしたことがある」「不妊治療による妊娠」「妊娠41週以上」などかなりの人たちがひっかかるリストになっています。
助産院で産めないという意味ではないので、がっかりはしないでください。医師にもかかるということは「転ばぬ先の杖」。本当は助産院で産む人すべてに推奨してもいいくらいのことです。
助産院だけで扱うのは少し心配なので、医師にもかかりながら様子を見るべき人(助産院、医師の施設のどちらで出産するかは、経過次第で判断する)
ガイドラインの文面をもとにしていますが、一部の専門用語を一般的な言葉に変えています。
●産科以外の病気や問題を持っている人(妊娠中に発症していなくて、治療も必要ないもの)
・気管支喘息や結核の既往
・尿路感染の既往
・子宮頚部軽度・中等度異形成の既往
・不妊治療後の妊娠
・妊娠・子宮内避妊器具の挿入妊娠など
●産科の問題(今回は発症していないし治療の必要もないもの)
・妊娠初期の流産
・切迫流早産の既往
・軽度妊娠中毒症の既往
・前回の分娩時吸引または鉗子分娩など
・後期流早産の既往
・子宮内胎児発育遅延の既往
・子宮内胎児死亡の既往
・先天性疾患を有する児の分娩歴
●問題が起きやすいと考えられている人
・若年妊娠(16才未満)
・高年初産(35才以上)
●妊娠中に起きる問題
・子宮内胎児発育遅延が疑われた場合
・巨大児が疑われた場合
・予定日を超過した場合(妊娠41以降)
・既往分娩歴に出血多量(1,000ml以上)
・頻産婦(出産5回以上)など
(社)日本助産師会事務局長・岡本喜代子さんは「基準は、積み上げてきたデータを基に作られました。助産院の安全性は向上するはず」と言っています。
小さな施設での冒険出産は、やはり事故のもと。欧米の出産施設はこうした基準作りが発達しています。自分の持つリスクにフィットする出産場所を選びましょう。
助産院で産める?産めない?
助産院の公式基準 妊娠編
助産院の公式基準 出産編
助産院の公式基準 用心編
関連ページ
おすすめINDEX 助産院で産む・助産師
助産院の良さから、助産院の探し方まで何でも手に入るリンク集!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※妊娠中の症状には個人差があります。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。体の不調を感じた場合は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。