アメリカ経済との相関関係が強い
カナダは経常収支も貿易収支も黒字、G7で唯一、財務状況で黒字を計上していて、経済も安定しています。GDPの約4割は輸出で、貿易に強く依存した経済が特徴です。
地理的に近く最大の貿易パートナーであるアメリカとの関係が緊密で、アメリカ経済の状況に敏感に反応します。アメリカ経済が加速するとカナダ企業との貿易が増加し、経済全体に恩恵を与え、逆にアメリカ経済が減速すると、カナダ経済は打撃を受けることになります。
カナダドルは、経済指標や政治・金融関連の要人発言が主な変動要因となっているので、情報を得やすい面があります。他国と違い、GDPが1カ月ごとに発表されるので、売買の判断にも活かしやすいと思われます。
ただ、「カナダドル/円」は「米ドル/円」の動きに連動することが多いのも特徴。「カナダドル/円」単独の理由によって「カナダドル/円」だけが下落することもありますが、地理的に「米ドル/円」の影響を微妙に受けやすいので、予測通りにいかない側面もあります。
そのため、カナダドルを売買する際には、カナダの経済指標発表だけでなく、アメリカの金融政策や雇用・消費などの経済統計発表にも同時に注目しておく必要があります。
コモディティ価格、「米ドル/円」がともに上昇する時は「カナダドル/円」も上昇する可能性が高くなっています。