株・株式投資

不景気に逆行するメガネ屋社長が語る8つの経営術(1)(2ページ目)

世の中不景気だ、不景気だといわれているが、そんなのどこ吹く風。不景気の「ふ」の字もない会社がある。「株式会社オンデーズ」。簡単に言うと「メガネ屋」だ。しかしながら、なぜそんなに元気なのか?その秘訣を社長に聞いた。彼の持つ経営術を学ぶ。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

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経営術その3 特定の取引先からの収益は全体の30%以内に抑える 

ガイド:収益で考えると、特定の企業からの収益が全体の何%を超えると危険だと考えてます?

熱く語る、田中氏。

熱く語る、田中氏。

田中:会社としては、1つの取引先からの収益が全体の30%を超えたら、危機感を持つのがいいのかなと僕は考えています。結局1つのところに大きく依存してしまうと、何らかの理由でその取引がダメになったらたちまち危機に陥ります。
会社の経費には、たとえば賃借料とか人件費など、固定コストとして早急に減らすのが難しいものもあるわけなので、その分をカバーできないと会社は傾いてきますよね。収益が減れば会社の固定コストも減ってくるのであればいいのですが、実は収益が減っても最低限かかるコストはそう減らないんですよ。だから、1つの取引先からの収益が30%を超えてきたら、他の収益源を求めるようにしないと危ないと思っています。

経営術その4 買ってもらう工夫を怠るな 

ガイド:オンデーズはビジネススタンスとしても大企業に頼ってないですよね?

田中:そうですね。オンデーズではお客様は一般消費者の方ですし、仕入れ先も特定の大企業の特別な商品に頼っているわけではなく、全て自分達で製造から行っていますからね。大企業の影響をモロに受けてしまうような会社であれば、景気の影響を受けるんですが、僕たちのような規模では景気の影響はまだまだ少ないですよ。
もちろん、景気が悪くなれば、日本中で売れるメガネの総本数は減るのかもしれませんが、劇的な減少かというとそうでもないと思います。それに、どのみち景気がよくても、僕の会社よりも魅力がある会社が出てくれば、お客様はそっちに行ってしまいます。だから景気が云々ではなくて、どんなときでもお客様にちゃんと支持して頂き、なおかつ買って頂けるような努力・工夫を怠らずに、事業を継続的に成長させて行くことを考えるのは当然の話なんだと思います。

ガイド:たとえば、キャンペーンとか?

田中:う~ん、キャンペーンで売上が上がったとしても、それは持続するものではないでしょう。だから、そういうのは前もって売上が下がるとわかっているタイミングで投入するものであって、常に使うものではないんです。言ってみれば、隠し玉ですからね。それに、頻繁にキャンペーンをしていたら、それ以外のときに買ってもらえなくなります。だからキャンペーンも上手に使う必要があるんですよ。


快進撃を続けるオンデーズ。その背景には、色濃く反映されている社長としての田中氏の考えがあった。ここまでは4つの考えを紹介してきたが、次回の記事「不景気に逆行するメガネ屋社長が語る8つの経営術(2)」では後半の4つを紹介することにしよう。

ラインナップは以下。
経営術その5 他の商売に手を出すな
経営術その6 自分のことは一番最後
経営術その7 ノウハウ本は読むな
経営術その8 情報は街中で盗め

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