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老後が始まるのは65(ろうご)歳時代のマネープラン!(2ページ目)

老後のスタートはなんとなく60歳だと思っている人は大間違いです。もうすぐ老後のスタートが「65(すなわち、ろうご)歳」になる時代がやってきます。そんな時代への備え方を整理してみます。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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「老後=65歳」への備え方

「老後=65歳」への備えるべきポイントはいくつかあります。順を追って確認していきましょう。

1つは「60歳までにいかに貯めるか」です。60歳以降仕事をしていても、あまり所得が高くないことがほとんどで、年金受取までの生活費にそのまま消えていきます。つまり、貯めることを考えれば60歳前が勝負です。教育費や住宅ローン返済などお金の問題は山積みですが、「60歳までに老後=65歳以降のお金の対策をする」ということは意識して貯金しておきましょう。
会社の退職金や企業年金も大きな財産になりますが、一般にはそれだけでは不足していますので、やはり毎月コツコツ積立を行うことが大切です。

2つは「60歳からいかに働くか」です。年金をもらえるまで無収入であれば、その分に見合う程度を稼がなければなりません。先ほど平均的な夫婦の年金額を月額23万円と紹介しましたが、その程度を稼ぐことができれば、65歳まで取り崩しをせずにやっていけるわけです。
金額的には新卒の初任給より大きな金額ですから、単なるアルバイトではうまくいかないと言うことも分かります(それでも働くことは重要ですが)。会社の継続雇用制度などを活用しながら、自分の能力を活かし、60歳以降もお金をもらうチャンスをみつけておくことが必要になります。
やはり特殊な能力や経験がある人ほどチャンスは高まるようです。評価が高い人は60歳以降もそれなりに高い金額で働けることもあるからです。

3つは「65歳もらえる年金を増やす」です。まず国民年金を未納の人は確実に保険料を払いましょう。1年間保険料を納めると年金額が約2万円増えますが、平均寿命でみると確実に得をします。また付加保険料(月額400円)というのを追加するのもいいでしょう。毎月400円払うと年金額が200円加算される仕組みですが、平均的には約20年年金をもらいますから、これも年金額で得すること、確実です。
厚生年金に入れる人はできるだけ入っておきましょう。保険料を多く納めると年金額が多くなる関係があります。長く厚生年金に加入している期間が長いほど年金額も多くなりますので、長く働くことも年金額を高めます(60歳以降も保険料を払うと退職後の年金額が増えます)。
働き方によるので、年金を増やすために選ぶ余地は少ないかもしれませんが、地味に有効な戦略です。

もちろん「自分は老後のスタートを60歳にしたい」と考えるのも方法としてはアリです。前のページでは1640万円が5年間に必要だと述べましたが、その後の20年間の老後に必要な準備額とは別にそれだけのお金を用意できれば、60歳から悠々自適の生活に入れるわけです。チャレンジしたいという人は老後のお金の準備をがんばってみてください。

→老後=65どころか、老後=67もありうる?次ページへ
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