休むことは、次の暴落を待つという、強力な戦略

投資の本でよく見かける、「個人投資家が機関投資家より有利な条件のひとつは、投資を休めることだ」というものがあります。
しかし、この「休む」ということの本質を理解して行動している人は、意外に少ないものです。

休む、という言葉は、なんだかほっと一息つく、というイメージがあります。もちろん、相場の動きが読めないときや、乱高下してついていけないとき、仕事が忙しくてマーケットを見る時間がないときは、ポジションを解消して相場とは無縁の生活をつくる、という場合もあります。

しかし本当は、「次のチャンスを虎視眈々と狙う」という意味であり、高等戦術なのです。なぜ高等戦術かというと、多くの人は「待てない」からです。

マーケットが盛り上がり、「日経平均最高値更新」とか「前日比○円上昇。景気回復の兆しか?」とかいうニュースを見ると、「自分も乗り遅れたくない」という心理が働きます。

そして、ちょっと割高であっても、「もっと上がるかも」という誘惑に負け、ガマンができずにマーケットに参加してしまうのです。

健全に市場が拡大しているときは、相場は緩やかに上昇しますが、バブル崩壊直前というのは、上昇角度が急にぐいっと高くなります。たぶん、待てなかった人たちが、大挙としてなだれ込んでくるからでしょう。頂点をつけた後の大暴落は、どの銘柄を見ても共通ですよね。

そして、その時点で優秀なファンドは買いポジションを決済し、売りポジションに回ります。買いポジションを利益確定するから、相場が崩れます。あわてる人や耐え切れない人が損切りしますから、ますます暴落に拍車をかけます。そのとき売りポジションにまわっていたファンドは、さらに儲けることができるわけです。

そういう動きに惑わされず、周囲がざわざわし始めたら、「待つ」という高等戦術で次のチャンスを狙いましょう。次のチャンスは必ず来ますから。
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