【大和ハウスの基本データ】
- 注文住宅事業
- 分譲住宅事業 戸建てとマンションで展開
- 賃貸住宅事業 「Dルーム」ブランドを展開
- 売上高 16098億円
- 総販売戸数 39318戸(うち戸建て9917戸、集合住宅26538戸ほか)※いずれも2009年度
ロボットスーツ「HAL」で介護・福祉事業も展開
近年、特に力を入れているのが環境関連ビジネス。関連会社でリチウムイオン電池を製造したり、風力発電システム(商品名=「風流鯨(かぜながすくじら)」)の製造販売、LED照明関連のビジネス、そうしたエネルギー機器の制御や管理を行う事業なども行っています。特に興味深いのがロボットスーツ「HAL(ハル)」の事業。大和ハウスは筑波大学の教授が設立した会社「サイバーダイン」に出資し、販売の総代理店となっています。「HAL」は介護・福祉用に開発された自立支援ロボット。僅かな力で大きなモノを動かせるため、将来的には工事現場の作業用など幅広い分野での活用も期待されています。
ここで取材秘話を紹介すると、この「HAL」は平和的な活用だけでなく、軍事的な利用も考えられます。そのため、軍事とは全く関係がなく、住関連で様々な事業を展開している大和ハウスが手を挙げて出資したのだそうです。私はこの話、大和ハウスの企業体質を紹介する上で良いエピソードだと思うのです。
少子高齢化の問題もあり、住宅業界各社では現在、事業の多角化を図りつつありますが、大和ハウスはそのはしり。多角的な経営により、現在では積水ハウスを抜いて住宅業界のトップ企業に成長しました。次のページでは、住まいづくりの分野でどのような取り組みを行っているのか見ていきます。