専門メーカーの部材を組み合わせてつくる
海外メーカーのシステムキッチンを採用するときは、日本のメーカーのキッチンとの違いがあることを知っておきましょう。一番の違いは、日本メーカーのシステムキッチンの場合は1社からすべてを選ぶのに対し、海外のメーカーの場合は専門のメーカーの部材を組み合わせるということです。
日本のメーカーでは、キャビネットや吊り戸棚の扉のほか、ワークトップやシンク、水栓金具、加熱機器(ガスコンロなど)など、キッチンを構成するすべての部材を用意していますから、1社からすべてを選びます。
一方、海外のキッチンメーカーがライナップとして用意しているのは、主にキャビネットや吊り戸棚、扉の面材などキッチンを構成する「箱」です。ワークトップやシンクなど、ほかの部材はそれぞれ別の専門メーカーの製品を組み合わせて完成させます。ですから、キッチン本体の「箱」は海外メーカーの製品を選び、加熱機器は日本の製品を組み合わせるという方法も可能なのです。
また、海外のメーカーのうち主にアメリカのメーカーには、キッチンも家具としてとらえ、同じ面材の家具を用意している会社もあります。キッチンと同じシリーズの洗面化粧台や収納棚を選び、インテリアの統一をはかることもできるわけです。
文化の違いが細かい仕様に表れていることも
海外と日本では、食に関する文化の違いなどからキッチンの仕様が異なる部分があります。よく言われるのはシンクの形状です。例えば、日本ではほとんど見かけない浅いシンクや、大小のシンクを組み合わせた2シンクが海外メーカーにはラインナップされています。左右に大小のシンクが並ぶ2シンクは海外で好まれているようです
メーカーによっては日本人が好む仕様を用意している海外のキッチンメーカーもありますし、自分で個別にアレンジする方法もあるでしょう。日本のキッチンメーカーとの違いを理解しつつ、一味違う魅力としてとらえることで選択肢も広がるのではないでしょうか。