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老後の安心のためにマイホームを妥協しよう!?(3ページ目)

住宅ローンを組むのが当たり前と思っている人が多いようです。家は買わないと老後に困りますが無理をするとこれまた老後に困ります。少し住宅ローンと老後の準備の関係を考えてみましょう。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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住宅をちょっと妥協してでも老後を守ろう!

住宅購入と老後準備を同時に行うコツは、「住宅ローンを少なく組む」ことにつきます。それはつまり「頭金を多くしてから買う」か「安い物件を買うか」という問題になってきます。

よくあるトラップは、物件購入価格を上げてしまうことです。物件探しをしていると感覚がゆるんできます。最初は「2500万円以内」とか絞り込んだ想定だったはずが、「あと300万円足してもうちょっと手前の駅で探そう」とか「あと200万円足して内装にこだわろう」となることが多いものです。最後には「3500万円でもいいかな」とかなってしまったりします。
このとき500万円分住宅ローンを減らせれば、500万円老後準備が可能になる、と考えることもできます。目の前の満足と将来の準備不足は、コインの表と裏の関係にあるわけです。

また、住宅ローンの返済期間を定年退職以降にまたがらせないことも大切です。35年の返済期間や80歳までの返済期間が設定できるからといって、これを利用する必要はありません。やはり、60歳までに完済できる計画にするべきです。
(もし、60歳までの完済で計画を立てたら、毎月の返済額が高すぎる場合、その物件は買うべきではないと考えられます)

また、60歳までの期間で完済するとしても、返済に手一杯で老後の準備をする余裕がないのではダメです。本来、住宅ローンとは別に老後のために毎月1~2万円の積立をできるくらいの余裕があるべきなのです。

不動産会社の人は、あなたが家を(できれば高い家を)買ってくれることが商売ですから、おそらくあなたの老後資金準備まで勘案してはくれないでしょう。それはあなた自身が考えるべきテーマなのです。

住宅物件を購入するときは、「借りれるだけ住宅ローンを組む」という頭に縛られないよう注意してみてください。
妥協する、というとちょっと悲しい言葉のように見えますが、子どもがいなくなってしまえば、たいした広さは必要ありません。今本当にその物件を買うべきなのかは、老後のことも含めて考えてみてください。
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