「貯める」ブームはいまだ健在です
お金を貯めることは、将来の不安を取り除くためにも、人気のある「お金の使い道」です。
収入が下がり、お金に対する危機感が生まれ、自然と少なくなった収入でもためられる方法を皆さん探しているように思います。
実際の家計相談の現場においても、私の著書「年収200万円からの貯金生活宣言」にあるプログラムをきちんとやって貯金する習慣をつくりたい、とか自分の家計や生活の傾向から、どうしたらもっと節約や貯蓄ができるように変われるかというアドバイスを求められることが非常に多くなっています。しかもその傾向は20代、30代といった若い男性や女性にまでも強く表れてきているのです。
若い人までなぜそんなに懸命に貯金するの?
若い頃はお金を遣い、いろいろと楽しみたいということは一般的な本音だと思うのですが、その本音の部分が変化しているのです。最近は将来への不安から、車や服などを欲しがらない・買わない若者も増えています。ボーナス時期には毎年様々な業者が「ボーナスの使い道」についてアンケートをとります。2010年の夏のボーナスの使い道について、住信SBIネット銀行が実施したアンケート結果が好評されていました。対象は20代~60代の社会人。若い人、というには幅が広いのですが仕事をしている人という意味で参考にすると、結果は『旅行・レジャーに行く』(2位)や『物品購入』(3位)を抜き、1位に『預貯金』という結果です。
ここ数年、ボーナスの使い道の1位は貯金。毎月の給料では貯金することができていないという意味なのか、ボーナスでさらに貯金総額を増やすことを目的としているのかまでは読み取れませんでしたが、ボーナスというまとまったお金は貯金するには最適と考えられているように思います。さらに貯金をする理由には、「先行きの経済に不安がある」「使い道が特に無いため、とりあえず預貯金」「老後の備え」等の将来に向けたまじめな考えが多い結果でした。