カリスマ借金コンサルタントと語る・前編 真面目な人ほど借金にハマる!?
お金の失敗にはどういう傾向や共通点があるのか? どうすれば失敗しない失敗の仕方ができるのか。
自らの借金整理の経験を活かし、執筆活動や講演をはじめ、事業再生コンサルタントとして幅広く活躍中の吉田猫次郎氏。世間ではカリスマ借金コンサルタントとも呼ばれているほど。その吉田猫次郎氏と、実際の相談からみえる傾向や共通点などを踏まえ、裏側から「お金」について話し合ってみました。


お金に使われてはいけない

横山: お金は魅力的なものですが、食うときも食われるときもありますよね。でも、そもそも「お金」とはどのようなものだと思いますか?

吉田: お金は元来、円滑な経済生活を営むための「手段」、もっといえば「道具」だと思いますね。ですがお金には魔力があり、ともすれば「目的」、はては「命よりも大切なもの」に化けてしまいがちです。こうなると危険です。お金を使うのではなく、気がついたらお金に使われている。そうならないためにも、もっとお金を「道具」「手段」「ゲームのようなもの」と割り切ることも必要だと思います。

横山: なるほど。大きく捉えて、お金に食われないようにしなければいけませんね。そういった“お金に使われている”と感じる相談は多いですか?

吉田: そうですね。印象深い相談が数多くあります。「事実は小説より奇なり」といいますが、まさしくそのとおりですね。

借金で苦労するのは実は真面目な人が多い!?

横山: 相談者の借金の原因に傾向・共通点などはありますか?

吉田: 浪費・ギャンブルは意外に少数です。最も目立つ共通点は、皆さん真面目で人が良く、自分のためにも他人のためにも無理しがちで、義理人情に偏るあまりに合理的思考にやや欠けて、そのために借金を借金で返すような多重債務状態に陥ってしまうという点があげられると思いますね。

横山: 自己欲(高価なもの、浪費、ギャンブルなど)が原因という人は少ないと私も感じますね。しかし、傍から見ると「欲」が強いから借金を膨らませたのでは?と思われがちですが、そうではないですよね。意外と自分の立場を守るためだったり、生活のためだったり。しのぎのつもりでも、結果的には借金を膨らませたことになってしまう。

相談にこられる方はどのような状況になってから来ることが多いですか?

吉田: 末期症状になってから来るケースが圧倒的に多いですね。皆さんギリギリまで頑張り過ぎです。返せない状態になっても、無理に無理を重ねて返そうとするから、よけいに傷が広がってしまうのです。もっとも、私もそうだったし、そんな方ばっかり来るので慣れてしまいましたが(笑)

横山: そうですね。何とかしようと違う方向に頑張ってしまう。これがお金に振り回される「予兆」であったりもしますよね。ここに気付くか気付かないかが、分かれ道でしょう。

「どうなるか分からない」が不安のタネ

横山: 皆さんお金(支払い)に困るといろんな不安を持つようですが、具体的にはどんな不安を抱えていることが多いでしょう?

吉田: 率直にいうと、(1)取立て、一括請求、法的手続き、強制執行、倒産に対する恐怖感 (2)連帯保証人や家族に迷惑をかけることに対する恐怖感と自責の念 (3)家を失うことに対する恐怖 (4)信用低下(ブラック、借入不能)に対する恐怖 (5)その後二度と再起できなきうなるのではないかという恐怖 (6)裁判所や弁護士に対する先入観 といったところでしょうか。

横山: “よく分からない”からくる漠然とした不安は大きいものですね。この情報社会のなか、お金に関するマイナスの話になると、ありもしないデマも多く飛び交っていますし。お金の話はもっとすべきなのに、個人的なお金の話はしにくいという感覚はまだまだ強いですし、日本人の傾向ともいえますね。