完全な少人数制。指導の丁寧さも定評 学習院大学
皇室関連の地味な大学というイメージが強い学習院大学は、実は非常に就職率の高い大学でもある
非常勤を除く教授、助教授、講師、助手、副手、研究員の合計が402名。教育環境を見る人一つの指標である教員一人当たりの生徒数で見ると、約20人という恵まれた数値である。
私立大学の中では比較的条件の揃っている慶應義塾大学で約25人。生徒数の多い早稲田大学で約31名。ちなみに東大は学生総数(学部生)が、14,394人で教職員が3,916人(教授、準教授、講師、助手を含む)で、教員1人当たりの学生数で見ると約4人! 圧倒的な差があることがわかる。
東大と比べても仕方はないが、私立大学の中では抜群の教育環境にあると考えたらいいだろう。
真摯な授業改革への取り組み
学習院大学では、客観的評価への取り組みの一貫として、授業アンケートをとり詳細に分析に授業運営に利用している。演習、語学、講義の3項目について5段階に総合的な満足度を見た場合、2006年から毎日、学生の評価があがっているのは素晴らしい。実際大学には行ってみたが、高校時代に想像していたものとは大違いだったという声をよく聞く。大学には入ったが、途中で不登校になって中途退学してしまう学生の話もよく聞く。学習院大学のこのような地道な活動が、これからの大学には必要とされているだろう。
キャンパスはすべて山手線内。通いやすい立地
大学を選ぶポイントは様々だ。各予備校が出している偏差値、教授陣、就職率など。通う学生の立場からすると、通いやすさは非常に大きな要素となってきている。受験生が考えるポイントの一つは、通いやすさ。自宅から通う場合、1時間から2時間が限度となっている。通学時間が2時間以上の大学に通った学生の話を聞くと、悲惨な状況が理解できる。朝9時からの授業に間に合うためには朝少なくとも、7時に電車・バスなどに乗らなければならない。するとどう考えても、6時30分には起きることになる。挙句の果て、大学に着いてみたら休講だったという笑えない話もある。
大学は何も授業だけを受ける場所ではない。クラブ活動をしたり、友人との付き合いもある。しかし、翌朝のことを考えれば、どうしてもそういった付き合いが疎遠になってしまうそうだ。これでは何のための大学進学かわからなくなるだろう。楽だと思えるぐらいの距離に大学があると、何かと世界が広がる。やはり、通学時間は1時間30分が限界と考えた方がよさそうだ。
学習院大学のキャンパスは、3箇所(戸山、目白、四谷)あるが、すべて山手線内にある。しかも都心部に有るのを忘れさせるほど自然が豊かで、勉強に疲れたあとでキャンパスを散策するだけで癒されるだろう。