旧制度の忘れ形見。全国でも稀な「総合選抜」
兵庫県では珍しい入試制度も残っています。最初に確認しておきましょう
原則的には高校ごとに選抜を行う(単独選抜)ことが要綱に述べられていますが、特定の地域では複数志願選抜、または総合選抜が実施されています。居住地域によって選抜方法が異なることがあるので最初に確認が必要です。
高校ごとに選抜を行う単独選抜が兵庫県では大勢を占め、これに複数志願選抜を組み合わせることによって2回の受験が可能になり、従来よりも選択の幅が広まったとされています。総合選抜方式は2009年度宝塚市のみで実施され、全国的にも実施している地域はごく少数になりました。具体的に言えば、ここと京都市内の2カ所しかありません。通勤電車でカセット式のウォークマンを見かけるようなもの。上位10%の合格者が「校区外」特例で高校を選べるようにはなっていますが評判はあまりよくないようです。理由は簡単で、上位10%にはいることはかなり難しく、ごく一部のみが使える実効性のない制度と言えるからです。
推薦入学は概ね専門学科(農業、水産、工業、商業、家庭、福祉)で行われており、はっきりとした動機と理由をもち、かつ適性も備えた受験生が校長推薦を受けることを要求しています。時期は出願が2月上旬で、中旬には試験が実施されます。特色選抜には校長推薦は必要なく課外活動も評価の対象とされます。定員は各高校の定員の5~15%程度。面接や実技検査、小論文が課されることもあります。昨年2008年は8学区で実施されました。
学力検査は5教科(国語・社会・数学・理科・英語)各100点と、調査書(内申)の5段階評価の評定値に一定の倍率をかけてでた数値を加えて総合点を出します。