わが子が大学受験をすることになったが、子どもに大学受験のことを相談されてもさっぱり何のことだかわからない……。なぜわからないかというと、昔と今の受験方法がまったく変わってしまったからだ。そこでちょっと恥ずかしくて誰にも聞けない基本知識をまとめてみた。
センター試験とは?
親が受験した頃とまったく変わってしまった受験制度。基本的な知識は最低限押さえておいてほしい |
センター試験は独立行政法人「大学入試センター」が行っており、通常10月中旬までに出願し、翌年1月中旬に試験実施となる。高校で履修している教科書レベルの内容を出題することを目的としているが、実際はかなり問題量が多く、高度な処理能力が必要とされる。
本来は受験競争激化を緩和しようと始まったものだったが、実際には受験生に二重の負担を強いている。理由は、国公立大学を受験する場合には必須条件であり、加えて大学が個別に行う2次試験も受ける必要があるからだ。
多くの国公立大学の場合、地理歴史、公民(高校では社会はこの二つに分かれている)からそれぞれ1科目選択すると、6教科7科目(国、地歴、公民、数学2科目、生物、化学、物理と地学の理科の科目から一つ、外国語)となり、理科を2科目選択した場合、5教科7科目となる。6教科7科目は主に文系、5教科7科目は主に理系で選択することになる。
私立大学のみを志願する受験生の場合、センター試験を受けない生徒も多い。センター形式と実際の私立大学入試形式があまりにも違うため、対策が二度手間になって自滅する可能性もあるからだ。大学にもよるが、私立大学でセンター利用し合格するには、最低でも8割から9割得点しないと難しい。難関国公立大学は、基本的に全教科8割以上得点が必要となっている。医学部系の場合では、9割以上が必要だ。
つまり国公立大学を志願するには、センター試験と2次試験の勉強をしなければならなくなっている。大学によってセンター試験重視か2次試験重視が分かれており、その大学の応じた対策も必要になってくる。また私立大学を併願する時には、その受験大学の問題も解いておかなければならないので、各教科間のバランス取り方が非常に難しい。