ニッポン放送の株主資本

6758 ソニーの場合を見てみましょう。
2011/3期末のソニーは、総資産 12兆9249億88百万円保有しています。
負債の総額は9兆9804億09百万円です。

ここで、ソニーの保有する総資産をすべて売却して現金化して、そこから負債額を全て支払ったと仮定すると、手元に2兆9365億79百万円残ります。この数字が純資産です。
この数字を発行済株式数(1004638千株)で割ると1株あたり約2538円となります。この価格が1ページで解説した1株あたり純資産に当たるわけです。

2011年9月20日の株価は1514円、時価総額2兆9000億円でした。
仮に、誰かが株価1514円で、時価総額2兆9000億円でソニーの株式を全て買い占めて、次にソニーが保有する総資産を全て売却し、そのお金で負債をすべて返済すれば、差し引き

2兆9365億円(純資産総額) - 2兆9000億円(株式を買い占めた総額) = 365億円 

と、これだけの額が手元に残る計算となります。まさにリスクなしで、365億円の利益を得ることが出来ます。

このような割安な状況に置かれている同社の株価ですが、安い理由としては業績の見通しが不透明である点です。仮に業績の見通しが明るければ、誰かが買い占めてやろうという人が現れてもおかしくないですよね。

PBR、1株純資産で株価を計る

このように、株価の高い安いを判断する指標として、株価が、「1株あたり純資産(1株あたりの解散価値とも言います)の何倍であるか」を表す指標をPBR(株価純資産倍率)と呼びます。数式で表すと以下のようになります。

PBR = 株価 / 一株あたり純資産(BPS)

その企業の解散価値(純資産)と株価を比較する指標で、
PBR 1倍(=解散価値と株価が同じ)が株価の下値の目安とされています。
PBR 1倍を大きく下回るような企業の場合、ソニーのケースのように、
その会社を買収して資産をすべて売り払い、利益を得ようとする人が現れる可能性が高いからです。

ただ実際にはPBR1倍を下回っている企業はたくさんあります。
実際にその企業を買収しても、資産を思うような価格で売却できなかったり、経営陣が買収防衛策として新株を発行するリスクが発生するからです。


あくまでも株価の下値のひとつの目安として、「PBR 1倍」を活用してみてください。

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