その1.株主持分比率
まず株主持分比率の数値が低い企業は要注意です。株主持分比率とは以下の計算式で算出される数値で、株主持分比率=株主持分÷総資産×100
株主持分比率は総資産の中で、返済義務のない資本がどれだけの割合であるかを示し、その数字が高いほど負債が少なく、資金繰りが安定しているため、財務の健全性を表す指標として用いられ、数字が高いほど倒産(民事再生)する危険が少なくなることを意味しています。
なお、日本上場企業の平均的な株主持分比率は40%程度(金融、保険業を除く)となっています。
その2.営業キャッシュ・フロー
営業キャッシュ・フローとは企業が商品を製造・販売、サービスを提供するなどして得た収入から原材料等の費用を差し引いて、営業活動から得られた現金収支を表したものです。決算短信の「連結キャッシュ・フローの状況」という項目の中に「営業活動によるキャッシュ・フロー」という箇所に出ている数値が営業キャッシュ・フローとなります。
営業キャッシュ・フローの例
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この営業キャッシュ・フローが大きくマイナスとなっている企業はお金の流れが悪くなっていることを示し、倒産(民事再生)に至ることがあるため、営業キャッシュ・フローが連続してマイナスで、マイナス金額が増加している様であれば要注意といって良いでしょう。
その3.悪いIRニュース
直近のIRニュースを見てみると良いでしょう。経営陣の辞任や不透明な資金調達、会計監査人の移動などがあった企業はその企業の中で何か問題が発生している可能性もあることからこれらのIRニュースが多発している企業には注意すべきでしょう。IRニュースの例
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「倒産(民事再生)する企業の見分け方」まとめ