外貨預金、為替レートはお好みで(2ページ目)

■元本6,000ドルを円に換金した場合

為替差益（元本部分）
　6,000ドル×（140円?100円）＝240,000円

この場合、利息500ドルは、満期日の為替レート1ドル＝142円（手数料が1円の場合）で外貨預金したことになります。


■ご自由にどうぞ

さて、上記のケースでは為替差益に「2万円」の差が出ました。できれば「元本5,500ドル＋利息500ドル」の考え方を採用して、為替差益＝22万円と申告したい！ですね。

これに対する税務署の見解は、「お金に色がついているわけではありません。従って、これは元本、これは利息という風に税務署が判断することは不可能です。どちらにするかは納税者が決めることです。」

ということで、「為替差益は22万円」と申告してもいいことになります。

「給与所得者の場合、給与所得以外の所得が20万円以下の場合は申告不要」ですが、為替差益が22万円ですので確定申告をしなければいけません


■証拠を残す

「ご自由にどうぞ」といっても、好きなレートを使ってもよいということではありません。円に換えることのできる外貨預金の流れを通帳等で把握し、税務署から尋ねられた時にきちんと説明できること、またそれを証明できるものを残しておくことが大切です。

為替レートの判断資料として、次のような表を作っておくと便利です。

預金日　　　預入外貨 　出金外貨　　為替レート　備考
H12/3/10　　10,000ドル　　　　　　　　100円 　円→ドル
H13/3/9　　　　 500ドル 　　　　　　 　120円 　利息（預金）
H13/10/10　　5,000ドル　 　　　　　　 125円　 円→ドル
H14/1/9　　　　 125ドル　125ドル 　　130円　 利息（申告不要）


尚、為替差益は、外貨を円に換金する時に発生します。満期になった外貨預金を継続して預金し続ける場合には、外貨として預け入れた時のレートがその外貨預金を円に換金する際の為替レートになります。利息も預け入れる場合には、前述のように、利息発生日の為替レートで新たに外貨預金したものとして扱います。