確定申告が終わり、皆さんほっと一息というところですね。
円安が急激に進んだので、思いがけない「為替差益」を得て確定申告に挑戦せざるを得なかった方もいらっしゃるようです。
Close Up「知恵から節税、無知から脱税」を読まれた方から次のようなご質問をいただきました。誰もが疑問に思うことですので、ご紹介します。
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【質問】
外貨預金の為替差益は、確定申告しなければいけないことを知りました。記事の中で疑問に思ったことがあるのですが、
外貨預金 10,000ドル
(1ドル=100円)
利息 500ドル(税引き後の手取金額)
円に換金 6,000ドル
(1ドル=140円)
こんな場合、6,000ドルの内訳は『元本5,500ドルと利息500ドル』、『元本6000ドル』どちらになるのでしょうか? 前者の方が為替差益が少なくて済むのですが……。
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【回答】
まず外貨預金の「為替差損益」についておさらいをしておきましょう。
・元本部分の為替差益は雑所得として申告する。
・元本部分の為替差損は他の雑所得と損益通算できる。
・利息は20%の源泉分離課税なので、為替差益は考えない。
【注意】
利息を元本に組み込んで外貨預金で運用し続ける場合、この利息は、利息発生日の為替レートで外貨預金に預け入れた元本へと姿をかえます。
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では、ご質問の2つのケースについて考えてみましょう。ドルを円に換金したのは、満期日(=利息が発生した日)とします。
■「元本5,500ドル+利息500ドル」を円に換金した場合
為替差益(元本部分)
5,500ドル×(140円?100円)=220,000円
利息500ドルについては、満期日に円に交換しているので、為替差益を考える必要はありません。
【関連リンク】
[銀行サービス] リンク集 「外貨預金」
[よくわかる経済] CloseUP!「 各機関の為替レートの見通し」